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==== QoS の事例 ====
 
==== QoS の事例 ====
エンタープライズ ネットワークは、様々なプラットフォームを横断してネットワークに広がり、エンド・ツー・エンドで QoS ソリューションを提供する必要があります。多様なプラットフォームにソリューションを提供するには、多くの場合それぞれの技術において、異なる QoS コンフィギュレーション アプローチを採る必要があります。エンタープライズ ネットワークは、より複雑で、ミッション クリティカル アプリケーションや、日々増大するウェブのマルチメディア アプリケーション トラフィックを運んでおり、QoS はこれらのトラフィックを優先づけすることで、それぞれのアプリケーションが求めるサービス レベルを確実なものにします。
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エンタープライズ ネットワークは、様々なプラットフォームを横断してネットワークに広がり、エンド・ツー・エンドで QoS ソリューションを提供する必要があります。多様なプラットフォームにソリューションを提供するには、多くの場合それぞれの技術において、異なる QoS コンフィギュレーション アプローチを採る必要があります。
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エンタープライズ ネットワークは、より複雑で、ミッション クリティカル アプリケーションや、日々増大するウェブのマルチメディア アプリケーション トラフィックを運んでおり、QoS はこれらのトラフィックを優先づけすることで、それぞれのアプリケーションが求めるサービス レベルを確実なものにします。
    
ネットワークは、複雑さが増大するビジネス アプリケーションを扱えなくてはなりません。QoS によりネットワークは差別化という難しいタスクを扱うことができ、ビジネス アプリケーションについて、最も効率的に機器間のリンクを使用します。
 
ネットワークは、複雑さが増大するビジネス アプリケーションを扱えなくてはなりません。QoS によりネットワークは差別化という難しいタスクを扱うことができ、ビジネス アプリケーションについて、最も効率的に機器間のリンクを使用します。
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=== なぜ輻輳に配慮しなくてはなりませんか ? ===
 
=== なぜ輻輳に配慮しなくてはなりませんか ? ===
輻輳が発生したときに、輻輳管理機能が適切に設定されていない場合、パケットはドロップされます。パケットがドロップされると、上位プロトコルによっては再送が発生、もしくはネットワークの再収束が必要になる場合があります。これはネットワークの パフォーマンスに影響を与える可能性があります。すでにネットワークが輻輳していると、これが既存のパフォーマンスの問題に追加されてしまい、ネットワーク全体のパフォーマンスがさらに低下する可能性があります。それは ボーダー・ゲートウェイ・プロトコル (BGP) , オープン・ショーテスト・パス・ファースト (OSPF) , リンク・アグリゲーション・コントロール・プロトコル (LACP) のようなプロトコルの場合、一時的もしくは完全に接続が切れてしまう結果になりえます。このようなコントロール プレーン プロトコルのパケットが、輻輳によりドロップすることで、それらのキープ アライブ メッセージが、受信できなくなることで発生します。
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輻輳が発生したときに、輻輳管理機能が適切に設定されていない場合、パケットはドロップされます。パケットがドロップされると、上位プロトコルによっては再送が発生、もしくはネットワークの再収束が必要になる場合があります。これはネットワークの パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
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すでにネットワークが輻輳していると、これが既存のパフォーマンスの問題に追加されてしまい、ネットワーク全体のパフォーマンスがさらに低下する可能性があります。
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それは ボーダー・ゲートウェイ・プロトコル (BGP) , オープン・ショーテスト・パス・ファースト (OSPF) , リンク・アグリゲーション・コントロール・プロトコル (LACP) のようなプロトコルの場合、一時的もしくは完全に接続が切れてしまう結果になりえます。
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ネットワークの収束と輻輳管理は、さらに重要になります。レイテンシやジッターは、音声やビデオのように敏感なトラフィックでは、もし遅延が発生すると厳しい影響があります。バッファの追加は常に簡潔なソリューションにはなりえません。ソリューションを探す前に重要なステップを踏むことで、アプリケーションのトラフィック パターンの何が影響しているか理解してください。
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このようなコントロール プレーン プロトコルのパケットが、輻輳によりドロップすることで、それらのキープ アライブ メッセージが、受信できなくなることで発生します。
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ネットワークの収束と輻輳管理は、さらに重要になります。レイテンシやジッターは、音声やビデオのように敏感なトラフィックでは、もし遅延が発生すると厳しい影響があります。
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バッファの追加は常に簡潔なソリューションにはなりえません。ソリューションを探す前に重要なステップを踏むことで、アプリケーションのトラフィック パターンの何が影響しているか理解してください。
    
個別のアプリケーションで QoS を確保するために、適切なツールのセットが必要とされます。Cisco Catalyst 9000 ファミリは、エンタープライズ ネットワークで見られる、一般的なアプリケーションを扱うために必要とされるすべてのツールを提供します。
 
個別のアプリケーションで QoS を確保するために、適切なツールのセットが必要とされます。Cisco Catalyst 9000 ファミリは、エンタープライズ ネットワークで見られる、一般的なアプリケーションを扱うために必要とされるすべてのツールを提供します。
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==== 一般的なハードウェア ====
 
==== 一般的なハードウェア ====
Cisco Catalyst 9000 ファミリのハードウェアは、その内部と外部で一般的なデザインを持ちっています。内部はハードウェアが一般的な ASIC を使用し、Cisco UADP がパケットの扱いに柔軟性を提供します。他の一般的なコンポーネントはスイッチの CPU です。Cisco Catalyst スイッチの歴史において、最初に x86 ベースの CPU を搭載 (Cisco Catalyst 9200 を除く) し、ネットワーク スイッチで通常使用可能なルーティングなどのアプリケーションを超えて、コンテナされたアプリケーションを追加することが加納です。
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Cisco Catalyst 9000 ファミリのハードウェアは、その内部と外部で一般的なデザインを持ちっています。内部はハードウェアが一般的な ASIC を使用し、Cisco UADP がパケットの扱いに柔軟性を提供します。他の一般的なコンポーネントはスイッチの CPU です。
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Cisco Catalyst スイッチの歴史において、最初に x86 ベースの CPU を搭載 (Cisco Catalyst 9200 を除く) し、ネットワーク スイッチで通常使用可能なルーティングなどのアプリケーションを超えて、コンテナされたアプリケーションを追加することが加納です。
    
==== 一般的なソフトウェア ====
 
==== 一般的なソフトウェア ====
すべての Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチは、異なる CPU を持つ Cisco Catalyst 9200 を除いて、まったく同じバイナリ イメージの Cisco IOS XE で動作します。Cisco IOS XE は拡張され、オープンで、プログラマブルな OS です。30 年の歴史の中で 1000 を超える機能を持ち、Cisco IOS XE はネットワーキング市場において、間違いなく最も機能が豊富な OS です。Cisco Catalyst 9000 プラットフォームを横断してシングル バイナリ イメージを持ち、モジュラー・クオリティ・オブ・サービス・CLI (MQC) のようなエンド ツー エンドの機能のサポートを有効化し、ネットワークのどのポイントにおいても、同等の動作であることを担保します。この共通性はキャンパス ネットワーク全体でテストするイメージが単一であるため、ソフトウェア リリースの評価試験を行う際に役立ちます。
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すべての Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチは、異なる CPU を持つ Cisco Catalyst 9200 を除いて、まったく同じバイナリ イメージの Cisco IOS XE で動作します。
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Cisco IOS XE は拡張され、オープンで、プログラマブルな OS です。30 年の歴史の中で 1000 を超える機能を持ち、Cisco IOS XE はネットワーキング市場において、間違いなく最も機能が豊富な OS です。
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Cisco Catalyst 9000 プラットフォームを横断してシングル バイナリ イメージを持ち、モジュラー・クオリティ・オブ・サービス・CLI (MQC) のようなエンド ツー エンドの機能のサポートを有効化し、ネットワークのどのポイントにおいても、同等の動作であることを担保します。
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この共通性はキャンパス ネットワーク全体でテストするイメージが単一であるため、ソフトウェア リリースの評価試験を行う際に役立ちます。
    
Cisco Catalyst 9000 のハードウェアとソフトウェア基盤は、基本機能の上に新モデルを構築する時、同じエンド ツー エンドの QoS 機能を有効化します。それは顧客へ一貫性と簡潔性をもたらします。
 
Cisco Catalyst 9000 のハードウェアとソフトウェア基盤は、基本機能の上に新モデルを構築する時、同じエンド ツー エンドの QoS 機能を有効化します。それは顧客へ一貫性と簡潔性をもたらします。
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===== Cisco Catalyst 9200 シリーズ アーキテクチャ =====
 
===== Cisco Catalyst 9200 シリーズ アーキテクチャ =====
Cisco Catalyst 9200 シリーズスイッチは、シンプルなアーキテクチャを持っています。ネットワーク モジュール ポートを含むすべてのフロント パネル ポートは、24- か 48 ポートモデルで 1 つの UADP Mini ASIC に、マルチ ギガビット モデルで 2 つの UADP Mini ASICs に接続されます。UADP Mini として単一 ASIC コアがあることで、その QoS バッファはすべてのポート間で共有されます。すべてのポートは個別のキューイング機能をサポートします。
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Cisco Catalyst 9200 シリーズスイッチは、シンプルなアーキテクチャを持っています。ネットワーク モジュール ポートを含むすべてのフロント パネル ポートは、24- か 48 ポートモデルで 1 つの UADP Mini ASIC に、マルチ ギガビット モデルで 2 つの UADP Mini ASICs に接続されます。
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UADP Mini として単一 ASIC コアがあることで、その QoS バッファはすべてのポート間で共有されます。すべてのポートは個別のキューイング機能をサポートします。
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Cisco Catalyst 9200 シリーズは、StackWise-160 / 80 を使用するスタッカブル スイッチです。それぞれのスイッチは 2 つのスタック インターフェースで、スタック内で別の 2 つのスイッチへ接続できます。そのスタックインターフェースは ASIC の一部であり、スタックリングへパケットを送出します。専用のバッファがスタック インターフェースに割り当てられ、ユーザは設定で変更することはできません。
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Cisco Catalyst 9200 シリーズは、StackWise-160 / 80 を使用するスタッカブル スイッチです。それぞれのスイッチは 2 つのスタック インターフェースで、スタック内で別の 2 つのスイッチへ接続できます。そのスタックインターフェースは ASIC の一部であり、スタックリングへパケットを送出します。
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専用のバッファがスタック インターフェースに割り当てられ、ユーザは設定で変更することはできません。
 
[[ファイル:C90-QoS-03.png|なし|フレーム|画像 3. Cisco Catalyst 9200 シリーズ デュアル ASIC スイッチのアーキテクチャ]]
 
[[ファイル:C90-QoS-03.png|なし|フレーム|画像 3. Cisco Catalyst 9200 シリーズ デュアル ASIC スイッチのアーキテクチャ]]
    
===== Cisco Catalyst 9300 シリーズ アーキテクチャ =====
 
===== Cisco Catalyst 9300 シリーズ アーキテクチャ =====
Cisco Catalyst 9300 シリーズスイッチは、シンプルなアーキテクチャを持っています。ネットワーク モジュール ポートを含むすべてのフロントパネルポートは、UADP 2.0 ASIC に接続されます。モデルによっては、スイッチは 1 つかそれ以上の ASIC にすべてのポートを割り当てます。1 つより多くの ASIC を持つスイッチについては、殆どの場合同じ数のポートに分割して ASIC に収容されますが、これはすべてのポートが ASICs から同じリソースを利用できるようにするためです。QoS バッファは ASIC コアごとに分割され、ASIC コアに接続されたポートの中でのみ共有されます。すべてのポートは個別のキューイング機能をサポートします。
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Cisco Catalyst 9300 シリーズスイッチは、シンプルなアーキテクチャを持っています。ネットワーク モジュール ポートを含むすべてのフロントパネルポートは、UADP 2.0 ASIC に接続されます。モデルによっては、スイッチは 1 つかそれ以上の ASIC にすべてのポートを割り当てます。
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1 つより多くの ASIC を持つスイッチについては、殆どの場合同じ数のポートに分割して ASIC に収容されますが、これはすべてのポートが ASICs から同じリソースを利用できるようにするためです。
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QoS バッファは ASIC コアごとに分割され、ASIC コアに接続されたポートの中でのみ共有されます。すべてのポートは個別のキューイング機能をサポートします。
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Cisco Catalyst 9300 シリーズは、スタッカブルスイッチです。それぞれのスイッチは 2 つのスタック インターフェースで、スタック内で別の 2 つのスイッチへ接続できます。そのスタックインターフェースは ASIC の一部であり、スタックリングへパケットを送出します。
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Cisco Catalyst 9300 シリーズは、スタッカブルスイッチです。それぞれのスイッチは 2 つのスタック インターフェースで、スタック内で別の 2 つのスイッチへ接続できます。そのスタックインターフェースは ASIC の一部であり、スタックリングへパケットを送出します。専用のバッファがスタック インターフェースに割り当てられ、ユーザは設定で変更することはできません。
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専用のバッファがスタック インターフェースに割り当てられ、ユーザは設定で変更することはできません。
 
[[ファイル:C90-QoS-04.png|なし|フレーム|画像 4. Cisco Catalyst 9300 シリーズ デュアル ASIC スイッチのアーキテクチャ]]
 
[[ファイル:C90-QoS-04.png|なし|フレーム|画像 4. Cisco Catalyst 9300 シリーズ デュアル ASIC スイッチのアーキテクチャ]]
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Cisco Catalyst 9300-B スイッチは UADP 2.0 XL ベースで、Catalyst 9300 の他のモデルよりも、より大きなテーブルと UADP 2.0 と比較して QoS についてディープバッファを提供します。
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Cisco Catalyst 9300-B スイッチは UADP 2.0 XL ベースで、Catalyst 9300 の他のモデルよりも、より大きなテーブルと UADP 2.0 と比較して QoS のディープバッファを提供します。
    
===== Cisco Catalyst 9400 シリーズ アーキテクチャ =====
 
===== Cisco Catalyst 9400 シリーズ アーキテクチャ =====
Cisco Catalyst 9400 シリーズ スイッチは、中央処理アーキテクチャをベースにしており、スーパーバイザですべてのパケットが処理されることを意味します。ラインカードはスタブ ASICs と PHYs のみを持っており、透過的であると考えることができます。結果として、スーパーバイザにすべての QoS のリソースが存在しており、それはポートごとのバッファとその他の QoS リソースを含んでいます。中央処理デザインのシンプルさは、既存のラインカードをそのまま使用しつつ、将来スーパーバイザをアップグレードすることで、機能を簡単にアップグレードできる点にあります。
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Cisco Catalyst 9400 シリーズ スイッチは、中央処理アーキテクチャをベースにしており、スーパーバイザですべてのパケットが処理されることを意味します。ラインカードはスタブ ASICs と PHYs のみを持っており、透過的であると考えることができます。
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結果として、スーパーバイザにすべての QoS のリソースが存在しており、それはポートごとのバッファとその他の QoS リソースを含んでいます。中央処理デザインのシンプルさは、既存のラインカードをそのまま使用しつつ、将来スーパーバイザをアップグレードすることで、機能を簡単にアップグレードできる点にあります。
 
[[ファイル:C90-QoS-05.png|なし|フレーム|画像 5. Cisco Catalyst 9400 シリーズ アーキテクチャ]]
 
[[ファイル:C90-QoS-05.png|なし|フレーム|画像 5. Cisco Catalyst 9400 シリーズ アーキテクチャ]]
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===== Cisco Catalyst 9500 シリーズ アーキテクチャ =====
 
===== Cisco Catalyst 9500 シリーズ アーキテクチャ =====
Cisco Catalyst 9500 シーズのそれぞれのモデルは、異なるポート速度と密度を提供しますが、QoS アーキテクチャの観点からは、9500 シリーズは 9300 シリーズと似ています。モデルによって、UADP 2.0 XL と UADP 3.0 のどちらも 9500 シリーズ スイッチには存在しています。表 1. は、それぞれに使用されるモデルと ASICs のまとめです。
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Cisco Catalyst 9500 シーズのそれぞれのモデルは、異なるポート速度と密度を提供しますが、QoS アーキテクチャの観点からは、9500 シリーズは 9300 シリーズと似ています。モデルによって、UADP 2.0 XL と UADP 3.0 のどちらも 9500 シリーズ スイッチには存在しています。
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1. は、それぞれに使用されるモデルと ASICs のまとめです。
 
{| class="wikitable"
 
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|+表 1. Cisco Catalyst 9500 シリーズの UADP  バージョン
 
|+表 1. Cisco Catalyst 9500 シリーズの UADP  バージョン
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===== Cisco Catalyst 9600 シリーズ アーキテクチャ =====
 
===== Cisco Catalyst 9600 シリーズ アーキテクチャ =====
Cisco Catalyst 9600 シリーズ スイッチは、中央処理アーキテクチャをベースにしており、スーパーバイザですべてのパケットが処理されることを意味します。ラインカードはスタブ ASICs と PHYs のみを持っており、透過的であると考えることができます。結果として、スーパーバイザにすべての QoS のリソースが存在しており、それはポートごとのバッファとその他の QoS リソースを含んでいます。中央処理デザインのシンプルさは、既存のラインカードをそのまま使用しつつ、将来スーパーバイザをアップグレードすることで、機能を簡単にアップグレードできる点にあります。
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Cisco Catalyst 9600 シリーズ スイッチは、中央処理アーキテクチャをベースにしており、スーパーバイザですべてのパケットが処理されることを意味します。ラインカードはスタブ ASICs と PHYs のみを持っており、透過的であると考えることができます。
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結果として、スーパーバイザにすべての QoS のリソースが存在しており、それはポートごとのバッファとその他の QoS リソースを含んでいます。中央処理デザインのシンプルさは、既存のラインカードをそのまま使用しつつ、将来スーパーバイザをアップグレードすることで、機能を簡単にアップグレードできる点にあります。
 
[[ファイル:C90-QoS-09.png|なし|フレーム|画像 9. Cisco Catalyst 9600 シリーズ アーキテクチャ]]
 
[[ファイル:C90-QoS-09.png|なし|フレーム|画像 9. Cisco Catalyst 9600 シリーズ アーキテクチャ]]
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=== UADP パケット ウォーク ===
 
=== UADP パケット ウォーク ===
Cisco Catalyst 9000 ファミリで使用されているすべての UADP ASICs は、 イーサネット フレーム or IPv4 / IPv6 ヘッダのフィールドを使用し、QoS 機能をラインレートで提供できます。
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Cisco Catalyst 9000 ファミリで使用されているすべての UADP ASICs は、 イーサネット フレーム or IPv4 / IPv6 ヘッダのフィールドを使用し、QoS の機能をラインレートで提供できます。
   −
パケット ヘッダのマーキングは、ホップ間でサービスレベルをやり取りします。すべての IPv4 / IPv6 パケットはレイヤ 2 とレイヤ 3 のマーカーを持っており、QoS とキューイングに使用するためにデザインされています。しかしそれらはクラスでトラフィックを分類するためにのみ使用されるわけではありません。UADP ASICs は送信元と宛先 IP アドレス、TCP / UDP ポート、他のパケット ヘッダのデータも、分類に使用することができます。
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パケット ヘッダのマーキングは、ホップ間でサービスレベルをやり取りします。すべての IPv4 / IPv6 パケットはレイヤ 2 とレイヤ 3 のマーカーを持っており、QoS とキューイングに使用するためにデザインされています。
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しかしそれらはクラスでトラフィックを分類するためにのみ使用されるわけではありません。UADP ASICs は送信元と宛先 IP アドレス、TCP / UDP ポート、他のパケット ヘッダのデータも、分類に使用することができます。
    
パケット ヘッダの分類は、以下の値を使用することができます :
 
パケット ヘッダの分類は、以下の値を使用することができます :
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もしスイッチからパケットが生成された場合、パケット ヘッダにマーキングされていなくても、CPU は優先度を設定してパケットを分類できます。例えば、LACP プロトコル・データ・ユニット (PDUs) はタグなし (=CoS なし) ですが、CPU は内部優先度を用いて、それらをプライオリティ キューでスケジュールできます。
 
もしスイッチからパケットが生成された場合、パケット ヘッダにマーキングされていなくても、CPU は優先度を設定してパケットを分類できます。例えば、LACP プロトコル・データ・ユニット (PDUs) はタグなし (=CoS なし) ですが、CPU は内部優先度を用いて、それらをプライオリティ キューでスケジュールできます。
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パケット フォーマットについて、追加の詳細情報は付録 C. を見てください。
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パケット フォーマットについては追加の詳細情報は付録 C. を見てください。
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UADP 2.0 (と 2.0 XL) と 3.0 は、QoS とキューイングについて同じ ASIC パケット ウォークを共有しています。パケットがシステムに入った時、それは内部ディスクリプタに紐付けられます。ディスクリプタは複数バイトから構成され、いくつかのビットは QoS 専用になっています。これらの QoS ビットはパケットヘッダで、入力マーカーごとに初期セットされます。ディスクリプタはスイッチから出るまでにパケットと紐付けられます。最終転送決定されるとすぐに、ディスクリプタはパケットを書き換えるために使用されます。
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UADP 2.0 (と 2.0 XL) と 3.0 は、QoS とキューイングについて同じ ASIC パケット ウォークを共有しています。パケットがシステムに入った時、それは内部ディスクリプタに紐付けられます。ディスクリプタは複数バイトから構成され、いくつかのビットは QoS 専用になっています。
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これらの QoS ビットはパケットヘッダで、入力マーカーごとに初期セットされます。ディスクリプタはスイッチから出るまでにパケットと紐付けられます。最終転送決定されるとすぐに、ディスクリプタはパケットを書き換えるために使用されます。
    
パケットが UADP ASIC に入った時、復号化のために MACsec ブロックへ行きます。次に、入力 FIFO がパケットのコピーを作成するために使用され、パケット・バッファー・コンプレックス (PBC) で変更されずに保存され、イングレス・フォワーディング・コントローラ (IFC)、は複数の並列ルックアップとディスクリプタでルックアップの結果を保存します。
 
パケットが UADP ASIC に入った時、復号化のために MACsec ブロックへ行きます。次に、入力 FIFO がパケットのコピーを作成するために使用され、パケット・バッファー・コンプレックス (PBC) で変更されずに保存され、イングレス・フォワーディング・コントローラ (IFC)、は複数の並列ルックアップとディスクリプタでルックアップの結果を保存します。
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* もしパケットが同じ ASIC 内で送信されるときは、スタック インターフェースはスキップします。
 
* もしパケットが同じ ASIC 内で送信されるときは、スタック インターフェースはスキップします。
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パケットがローカル PBC から、もしくはスタックのどちらか一方から届いた時、それは出力処理の準備が整っていることを意味します。キューイングのための、イーグレス・キュー・システム (EQS) で送信されます。EQS は 2 つのサブブロックでできており、SQS はスタックからパケットを受信すると、アクティブ・キュー・マネジメント (AQM) は、ポート キューを管理します。その結果、入力側でセットされたパケット ディスクリプタからパケットと情報が、イーグレス・フォワーディング・コントローラ (EFC) によって使用され、出力で設定された機能 (画像 12. 緑色の部分) を適用されます。出力ルックアップが完了すると、最終結果がディスクリプタに保存されます。
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パケットがローカル PBC から、もしくはスタックのどちらか一方から届いた時、それは出力処理の準備が整っていることを意味します。キューイングのための、イーグレス・キュー・システム (EQS) で送信されます。
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EQS は 2 つのサブブロックでできており、SQS はスタックからパケットを受信すると、アクティブ・キュー・マネジメント (AQM) は、ポート キューを管理します。
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その結果、入力側でセットされたパケット ディスクリプタからパケットと情報が、イーグレス・フォワーディング・コントローラ (EFC) によって使用され、出力で設定された機能 (画像 12. 緑色の部分) を適用されます。出力ルックアップが完了すると、最終結果がディスクリプタに保存されます。
    
パケットがディスクリプタで最後の値をベースに書き換えられます。次に、パケットは暗号化され、ASIC の外に送信されます。
 
パケットがディスクリプタで最後の値をベースに書き換えられます。次に、パケットは暗号化され、ASIC の外に送信されます。
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=== モジュラー・クオリティ・オブ・サービス コマンド-ライン (MQC) モデル ===
 
=== モジュラー・クオリティ・オブ・サービス コマンド-ライン (MQC) モデル ===
 
MQC モデルは、異なる機種を横断して、標準的に QoS を設定する方法です。Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチは、ポリサー、シェイパー、トラフィック リマーキング機能など、異なる QoS ツールを設定するために、構造化された方法として、同じ MQC モデルを使用します。
 
MQC モデルは、異なる機種を横断して、標準的に QoS を設定する方法です。Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチは、ポリサー、シェイパー、トラフィック リマーキング機能など、異なる QoS ツールを設定するために、構造化された方法として、同じ MQC モデルを使用します。
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==== 信頼 ====
 
==== 信頼 ====
Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチでは、すべての入力パケットの DSCP は、デフォルトで信頼されます。ポリシーでマーキングが変更されない限り、パケット着信時のマーキングは変更されません。これは古い世代のプラットフォームでは望ましくなく、Cisco Catalyst 3750 シリーズの用に、MPLS QoS を有効にすると、すべての入力トラフィックが非信頼と (ToS / EXP などが) 0 にマークダウンされてしまいます。Cisco Catalyst 9000 プラットフォームでは、ポリシーで変更しない限り、すべてのマーキングは保持されます。
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Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチでは、すべての入力パケットの DSCP は、デフォルトで信頼されます。ポリシーでマーキングが変更されない限り、パケット着信時のマーキングは変更されません。
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これは古い世代のプラットフォームでは望ましくなく、Cisco Catalyst 3750 シリーズのように、MPLS QoS を有効にすると、すべての入力トラフィックが非信頼と (ToS / EXP などが) 0 にマークダウンされてしまいます。
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Cisco Catalyst 9000 プラットフォームでは、ポリシーで変更しない限り、すべてのマーキングは保持されます。
    
==== 条件付き信頼 ====
 
==== 条件付き信頼 ====
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Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチは条件付き信頼をサポートし、特定のタイプ・オブ・サービス (ToS) を信頼します。ポート レベルで設定できる信頼デバイス コマンドは、この機能を容易にします。信頼デバイスコマンドがポートに適用されると、ポートは信頼されたデバイスのみ信頼するようになります。他のデバイスから送信されたパケットは、信頼されず、DSCP , IP プレシデンス , CoS は 0 にリマーキングされます。<syntaxhighlight lang="c">
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Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチは条件付き信頼をサポートし、特定のタイプ・オブ・サービス (ToS) を信頼します。ポート レベルで設定できる信頼デバイス コマンドは、この機能を容易にします。
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信頼デバイスコマンドがポートに適用されると、ポートは信頼されたデバイスのみ信頼するようになります。他のデバイスから送信されたパケットは、信頼されず、DSCP , IP プレシデンス , CoS は 0 にリマーキングされます。<syntaxhighlight lang="c">
 
interface <interface name>
 
interface <interface name>
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ポリシングの設定には、レートとバーストの 2 つの重要なパラメータがあります。そのレート (コミッテド・インフォーメーション・レート (CIR)) は特定の時間間隔 (通常は Kbps , Mbps , Gbps を参照します) の間、最大限転送することができるデータ量を定義したものです。与えられた時間内に受信できる全体データ量は、バーストと呼ばれます。
 
ポリシングの設定には、レートとバーストの 2 つの重要なパラメータがあります。そのレート (コミッテド・インフォーメーション・レート (CIR)) は特定の時間間隔 (通常は Kbps , Mbps , Gbps を参照します) の間、最大限転送することができるデータ量を定義したものです。与えられた時間内に受信できる全体データ量は、バーストと呼ばれます。
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これらのパラメータがどのように相互作用するかのシンプルな例として、レート 10Mbps とバースト 11Mbps を使用するポリシーを挙げます。このポリシーは 10Mbps  (レート) のデータを、特定の時間間隔で最大 11Mbps で受信できることを指定します。このバーストはどのくらいデータを受信 (バケットをいっぱいにできることを想像してください) できるか、レートはどのくらいデータを転送 (バケットを空にできる速度を想像してください) できるかを定義します。
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これらのパラメータがどのように相互作用するかのシンプルな例として、レート 10Mbps とバースト 11Mbps を使用するポリシーを挙げます。このポリシーは 10Mbps  (レート) のデータを、特定の時間間隔で最大 11Mbps で受信できることを指定します。
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強調するべき要なポイントは、決バーストは指定されたートよを下回ってはならない、ということです。仮に不可能な設定としてバーストを 8Mbps にセットしたとすると、レートを 10Mbps にセットしても、転送速度として 10Mbps を達成することはできません。もしバケット (バースト受信サイズ) は 8Mb だけ保持することができるため、同様に最大レートは 8Mbps のみになってしまいます。
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このバーストはどのくらいデータを受信 (バケットをいっぱいにできることを想像してください) できるか、レートはどのくらいデータを転送 (バケットを空にできる速度を想像してください) できるかを定義します。
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強調するべき重要なポイントは、バーストは指定されたレートを下回ってはならない、ということです。仮に不可能な設定としてバーストを 8Mbps にセットしたとすると、レートを 10Mbps にセットしても、転送速度として 10Mbps を達成することはできません。もしバケット (バースト受信サイズ) は 8Mb だけ保持することができるため、同様に最大レートは 8Mbps のみになってしまいます。
    
==== ピーク インフォメーション レートと最大バースト ====
 
==== ピーク インフォメーション レートと最大バースト ====
ピーク・インフォメーション・レート (PIR) と最大バーストは、次に理解するべきパラメータのセットです。もしレートとバーストが最初のバケットと関連付けられたら、PIR と最大バーストは次のバケットと関連付けられます。最大バーストは、2 つめのバケットの深さを定義づけし、PIR は 2 つめのバケットから転送することができる、データ量を意味します。PIR の 1 つの考え方は、リソースが使用可能であれば、追加して使用することが可能な、追加の小さいバケットといえます。
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ピーク・インフォメーション・レート (PIR) と最大バーストは、次に理解するべきパラメータのセットです。もしレートとバーストが最初のバケットと関連付けられたら、PIR と最大バーストは次のバケットと関連付けられます。
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最大バーストは、2 つめのバケットの深さを定義づけし、PIR は 2 つめのバケットから転送することができる、データ量を意味します。PIR の 1 つの考え方は、リソースが使用可能であれば、追加して使用することが可能な、追加の小さいバケットといえます。
    
==== ハードウェア 間隔 ====
 
==== ハードウェア 間隔 ====
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===== 異なる ASIC に届けるための、スタック インターフェースへのキューイングとバッファ =====
 
===== 異なる ASIC に届けるための、スタック インターフェースへのキューイングとバッファ =====
入力転送の結果が来た (信頼 or クラシファイドされ、ポリサーやリマークされた) 後、パケットは宛先 ASIC へ向かってスケジュールされます。このステージでパケット ディスクリプタからの情報は、パケットをキューに入れるために使用されます。この情報は入力転送パスで変更されるか、オリジナルとして保存されるでしょう。パケットは書き換えられず、オリジナルの QoS 優先度を持ったまま宛先へ着信します。
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入力転送の結果が来た (信頼 or クラシファイドされ、ポリサーやリマークされた) 後、パケットは宛先 ASIC へ向かってスケジュールされます。このステージでパケット ディスクリプタからの情報は、パケットをキューに入れるために使用されます。
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PBC からスタック リングへパケットが送信されると、画像 11. "UADP ASIC コア コンポーネント" に示すように、イングレス・キュー・スケジューラ (IQS) ブロックが使用されます。IQS は第 1 レベルのキュー構造を提供し、高優先度のトラフィックが最初に送信されます。これはスタック リング全体でパケットの優先度が確実保持されるようにするために行われます。Cisco Catalyst 9300 シリーズのようにスタック インターフェースは外部にしたり、Cisco Catalyst 9400 , 9500 , 9500 ハイパフォーマンス スイッチのように、内部にすることができます。しかし QoS とキューイングの視点からは、同じ機能を共有できます。
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この情報は入力転送パスで変更されるか、オリジナルとして保存されるでしょう。パケットは書き換えられず、オリジナルの QoS 優先度を持ったまま宛先へ着信します。
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PBC からスタック リングへパケットが送信されると、画像 11. "UADP ASIC コア コンポーネント" に示すように、イングレス・キュー・スケジューラ (IQS) ブロックが使用されます。IQS は第 1 レベルのキュー構造を提供し、高優先度のトラフィックが最初に送信されます。
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これはスタック リング全体でパケットの優先度が確実に保持されるようにするために行われます。Cisco Catalyst 9300 シリーズのようにスタック インターフェースは外部にしたり、Cisco Catalyst 9400 , 9500 , 9500 ハイパフォーマンス スイッチのように、内部にすることができます。しかし QoS とキューイングの視点からは、同じ機能を共有できます。
    
スタック インターフェースは転送するメディアのみ提供し、パケット優先度を変更するための能力は持っていません。パケットがスタックから届いた時、オリジナルの ASIC コアから入ってきた時と全く同じ設定になっています。
 
スタック インターフェースは転送するメディアのみ提供し、パケット優先度を変更するための能力は持っていません。パケットがスタックから届いた時、オリジナルの ASIC コアから入ってきた時と全く同じ設定になっています。
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==== 出力キューイングとスケジューリング ====
 
==== 出力キューイングとスケジューリング ====
出力ポート スケジューラは、複数ポートのキューとバッファとキューしきい値を提供するもう一つの QoS ツールです。スケジューラはインターフェースからパケットが離れる時、優先順位をつけるために使用されます。すべてのパケットは、異なる優先度によってキューへ振り分けられます。キュー システムは、一般のキューと、アイテムが少ない人のための "特急" キューを持った、地元の食料品店とよく似ています。画像 19. に通常キューと、特急・優先キューのイラストを示します。[[ファイル:C90-QoS-19.png|なし|フレーム|画像 19. 食料品店における行列のタイプの違い]]キュー構造を提供するために、UADP ASIC はイーグレス・キュー・システム (EQS) ブロックを使用します。主要な EQS のコンポーネントは、以下になります。
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出力ポート スケジューラは、複数ポートのキューとバッファとキューしきい値を提供するもう一つの QoS ツールです。スケジューラはインターフェースからパケットが離れる時、優先順位をつけるために使用されます。すべてのパケットは、異なる優先度によってキューへ振り分けられます。
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キュー システムは、一般のキューと、アイテムが少ない人のための "特急" キューを持った、地元の食料品店とよく似ています。画像 19. に通常キューと、特急・優先キューのイラストを示します。[[ファイル:C90-QoS-19.png|なし|フレーム|画像 19. 食料品店における行列のタイプの違い]]キュー構造を提供するために、UADP ASIC はイーグレス・キュー・システム (EQS) ブロックを使用します。主要な EQS のコンポーネントは、以下になります。
    
* ポート キュー
 
* ポート キュー
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このタイプのキューは、パケットを同じ方法でグループ化して処理できます。複数のキューがあると、ASIC は次のパケットを取得して、送信するキューを選択できます。食料品店の例を使用すると、すべてのキューは 購入された商品を処理する 1 人のレジ係を表します。特急キューは、処理時間を短縮することで、人々が商品の購入を高速に行え、食料品店を出る方法を表しています。[[ファイル:C90-QoS-20.png|なし|フレーム|画像 20. フロントパネル ポート キュー]]
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このタイプのキューは、パケットを同じ方法でグループ化して処理できます。複数のキューがあると、ASIC は次のパケットを取得して、送信するキューを選択できます。食料品店の例を使用すると、すべてのキューは 購入された商品を処理する 1 人のレジ係を表します。
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特急キューは、処理時間を短縮することで、人々が商品の購入を高速に行え、食料品店を出る方法を表しています。[[ファイル:C90-QoS-20.png|なし|フレーム|画像 20. フロントパネル ポート キュー]]
    
* ポートは物理キューに分割されています
 
* ポートは物理キューに分割されています
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* ポートごとのキューの数は、1 から 8 個を可変して持つことができます
 
* ポートごとのキューの数は、1 から 8 個を可変して持つことができます
   −
食料品店の例では、人々は彼らが購入した商品の数に応じて列に並んでいます。同様に、パケットも ASIC でキューに割り当てられる必要があります。UADP ASIC では、パケット ディスクリプタからの情報が、キューにパケットを割り当てるために使用されます。パケットがキューに割り当てられると、スケジューリング アルゴリズムはキューで順番を管理するのに役立ちます。優先 / 特急キューを優先できますが、非優先キューの場合は、輻輳を避けるために、ウェイテッド・ラウンド・ロビン (WRR) が使用されます。
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食料品店の例では、人々は彼らが購入した商品の数に応じて列に並んでいます。同様に、パケットも ASIC でキューに割り当てられる必要があります。UADP ASIC では、パケット ディスクリプタからの情報が、キューにパケットを割り当てるために使用されます。
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パケットがキューに割り当てられると、スケジューリング アルゴリズムはキューで順番を管理するのに役立ちます。優先 / 特急キューを優先できますが、非優先キューの場合は、輻輳を避けるために、ウェイテッド・ラウンド・ロビン (WRR) が使用されます。
    
===== なぜ絶対優先キューなのですか ? =====
 
===== なぜ絶対優先キューなのですか ? =====
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===== なぜ WRR なのですか ? =====
 
===== なぜ WRR なのですか ? =====
通常のラウンド ロビン アルゴリズムは、送信キューの間で交互に動作し、次のキューに移動する前に、それぞれのキューから同じ数のパケットを送信します。WRR の重み付け比率により、スケジューリング アルゴリズムは、各キューに割り当てられた、重み付けを検査できます。この重み付けは、それぞれのキューがどのくらいの帯域幅でアクセスできるか定義します。WRR スケジューリング アルゴリズムは、他のキューよりも高い重み付け (各間隔) の場合に、キューからより多くのデータを取り出せるように、指定されたキューを偏らせて処理します。
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通常のラウンド ロビン アルゴリズムは、送信キューの間で交互に動作し、次のキューに移動する前に、それぞれのキューから同じ数のパケットを送信します。WRR の重み付け比率により、スケジューリング アルゴリズムは、各キューに割り当てられた、重み付けを検査できます。
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画像 22. は、それぞれのキューから送信されるパケットの数が異なることを示しています。なぜならば 1 つのキューが高帯域幅 / 高い重み付けを持っていると、より多くのパケットがそこから送信され、キューはより頻繁に使用されます。[[ファイル:C90-QoS-22.png|なし|フレーム|画像 22. WRR キューの帯域幅管理]]デフォルト キュー構造は、すべての Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチ間のすべてのポートで共通化され、速度に関係なく、2 つのキュー モデルをベースとします。デフォルトでは、優先とコントロール トラフィックは Q0 に分離されますが、Q0 は優先キューとして動作しません。[[ファイル:C90-QoS-23.png|なし|フレーム|画像 23. デフォルト トラフィック マッピング]]デフォルト キュー設定は、カスタム MQC ポリシーによって変更することが可能です。顧客はポリシー マップで明示的に指定されていない場合でも、クラス デフォルトが常に定義する最小の 1 個から 8 個のキューまで柔軟に使用できます。キュー構造は体系を使用して、多くの通常キューと絶対優先キューの数、キューごとに使用可能なしきい値の数を示します。キュー構造タイプのキーワードは、以下になります。 :
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この重み付けは、それぞれのキューがどのくらいの帯域幅でアクセスできるか定義します。WRR スケジューリング アルゴリズムは、他のキューよりも高い重み付け (各間隔) の場合に、キューからより多くのデータを取り出せるように、指定されたキューを偏らせて処理します。
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画像 22. は、それぞれのキューから送信されるパケットの数が異なることを示しています。なぜならば 1 つのキューが高帯域幅 / 高い重み付けを持っていると、より多くのパケットがそこから送信され、キューはより頻繁に使用されます。[[ファイル:C90-QoS-22.png|なし|フレーム|画像 22. WRR キューの帯域幅管理]]デフォルト キュー構造は、すべての Cisco Catalyst 9000 ファミリ スイッチ間のすべてのポートで共通化され、速度に関係なく、2 つのキュー モデルをベースとします。デフォルトでは、優先とコントロール トラフィックは Q0 に分離されますが、Q0 は優先キューとして動作しません。[[ファイル:C90-QoS-23.png|なし|フレーム|画像 23. デフォルト トラフィック マッピング]]デフォルト キュー設定は、カスタム MQC ポリシーによって変更することが可能です。顧客はポリシー マップで明示的に指定されていない場合でも、クラス デフォルトが常に定義する最小の 1 個から 8 個のキューまで柔軟に使用できます。
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キュー構造は体系を使用して、多くの通常キューと絶対優先キューの数、キューごとに使用可能なしきい値の数を示します。キュー構造タイプのキーワードは、以下になります。 :
    
* Q : 通常キュー、もしくは UADP ASIC による WRR キューの数を表す
 
* Q : 通常キュー、もしくは UADP ASIC による WRR キューの数を表す
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===== キュー バッファ =====
 
===== キュー バッファ =====
525行目: 589行目:  
* 出力ポート キュー バッファは最大のバッファで、ポート キュー構造によって使用されます。このバッファは異なるキュー、もしくはポート間で共有が可能です。それはアクティブ・キュー・マネジメント (AQM) UADP ASIC ブロックによって使用されます。
 
* 出力ポート キュー バッファは最大のバッファで、ポート キュー構造によって使用されます。このバッファは異なるキュー、もしくはポート間で共有が可能です。それはアクティブ・キュー・マネジメント (AQM) UADP ASIC ブロックによって使用されます。
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これらの 2 つのアプローチは、セグメントにバッファを割り当てるためのものです : そのアプローチとは、静的と動的です。UADP ASIC では、To-スタックと From-スタックのバッファ ブロック、つまり IQS と SQS について、固定アプローチを使用します。しかし出力ポートに固定割当バッファを割り当てることは、バースト トラフィックで発生しうるパケットドロップには、効率的に対処できません。UADP ASIC では、デフォルトでは最小の専用バッファをすべてのポートのキューに持たせ、高バーストを吸収するために、共有プールから動的に追加バッファを加えることができます。共有メモリプールの物理スペースは限られており、トラフィック バーストが来た時にポートキューに割り当てられます。
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これらの 2 つのアプローチは、セグメントにバッファを割り当てるためのものです : そのアプローチとは、静的と動的です。UADP ASIC では、To-スタックと From-スタックのバッファ ブロック、つまり IQS と SQS について、固定アプローチを使用します。
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しかし出力ポートに固定割当バッファを割り当てることは、バースト トラフィックで発生しうるパケットドロップには、効率的に対処できません。
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UADP ASIC では、デフォルトでは最小の専用バッファをすべてのポートのキューに持たせ、高バーストを吸収するために、共有プールから動的に追加バッファを加えることができます。共有メモリプールの物理スペースは限られており、トラフィック バーストが来た時にポートキューに割り当てられます。
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食料品店の例では、顧客はすべての有効なキューに分散するよりも、1 つのキューに長い列を作ると腹立たしく思うでしょう。すでにいっぱいになっているキューに更に多くの人が来た場合、店舗責任者は物理スペースを広げるために、より列の長さが短いキューから、整列用に一時な線を引くでしょう。
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スイッチでも同じように、キューが輻輳した時には動的により多くの物理スペースを提供するのです。
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食料品店の例では、顧客はすべての有効なキューに分散するよりも、1 つのキューに長い列を作ると腹立たしく思うでしょう。すでにいっぱいになっているキューに更に多くの人が来た場合、店舗責任者は物理スペースを広げるために、より列の長さが短いキューから、整列用に一時な線を引くでしょう。スイッチでも同じように、キューが輻輳した時には動的により多くの物理スペースを提供するのです。
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ダイナミック・スレッショルド(しきい値)・スケール (DTS) アルゴリズムは、マイクロ バーストに対して UADP ASIC のバッファ パフォーマンスを高めるために導入されました。DTS は UADP ASIC の AQM ブロックの一部です。
   −
ダイナミック・スレッショルド (しきい値)・スケール (DTS) アルゴリズムは、マイクロ バーストに対して UADP ASIC のバッファ パフォーマンスを高めるために導入されました。DTS は UADP ASIC の AQM ブロックの一部です。
        579行目: 650行目:  
ポート キュー設定を読みとるには、"'''show platform hardware fed [switch] [active] qos queue config interface"''' コマンドを使用し、前述のバッファの DTS パラメータをスイッチから直接表示させます。[[ファイル:C90-QoS-29.png|なし|フレーム|画像 29. DTS パラメータと CLI の設定を読むためのマッピング]]
 
ポート キュー設定を読みとるには、"'''show platform hardware fed [switch] [active] qos queue config interface"''' コマンドを使用し、前述のバッファの DTS パラメータをスイッチから直接表示させます。[[ファイル:C90-QoS-29.png|なし|フレーム|画像 29. DTS パラメータと CLI の設定を読むためのマッピング]]
   −
共有プールからポートへバッファの割当を増やすためには、SoftMax しきい値を増やすコマンド "qos queue-softmax-multiplier" を使用します。その最大値は 1200 で、マイクロ バーストを吸収する単一のポート キューの能力が、12 倍になります。このコマンドはポート キューしきい値を向上させ、ポート キューが共有プールから追加バッファを消費できます。共有プールはリースが限られており、それは物理メモリの消費を意味します。従ってすべてのポートがすべてのマイクロ バーストを処理するために、必要なバッファを共有プールから消費できるわけではありません。バッファ共有自体は、同時にスイッチのすべてのポートでマイクロ バーストが発生するわけではないことを、前提としています。もしマイクロ バーストがランダムな瞬間に発生すると、共有バッファはそれらを吸収するために専用の追加バッファを割り当てることができるでしょう。このようにで DTS を使用することによって、UADP ASIC は非常に効率的に PBC を利用できます。
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共有プールからポートへバッファの割当を増やすためには、SoftMax しきい値を増やすコマンド "qos queue-softmax-multiplier" を使用します。その最大値は 1200 で、マイクロ バーストを吸収する単一のポート キューの能力が、12 倍になります。
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このコマンドはポート キューしきい値を向上させ、ポート キューが共有プールから追加バッファを消費できます。共有プールはリースが限られており、それは物理メモリの消費を意味します。
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従ってすべてのポートがすべてのマイクロ バーストを処理するために、必要なバッファを共有プールから消費できるわけではありません。バッファ共有自体は、同時にスイッチのすべてのポートでマイクロ バーストが発生するわけではないことを、前提としています。
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もしマイクロ バーストがランダムな瞬間に発生すると、共有バッファはそれらを吸収するために専用の追加バッファを割り当てることができるでしょう。このようにで DTS を使用することによって、UADP ASIC は非常に効率的に PBC を利用できます。
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      845行目: 923行目:     
もう一つ重要なコマンドとして、バッファ使用率がポート キューごとにどのように変化するか、リアルタイムで示します。このコマンドは、ASIC から値を読み取ります。
 
もう一つ重要なコマンドとして、バッファ使用率がポート キューごとにどのように変化するか、リアルタイムで示します。このコマンドは、ASIC から値を読み取ります。
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Port queue thresholds
      
* ポート キューしきい値
 
* ポート キューしきい値
 
* ウェイテッド・テール・ドロップ (WTD)
 
* ウェイテッド・テール・ドロップ (WTD)
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ポート キューしきい値は、キューの最後 (テール・ドロップ) よりトラフィックを早期にドロップするために使用されます。もしポート キューがキューの終わり前で手後亭のトラフィックをドロップする能力を持つと、ポート キューによってその他のトラフィックが管理され、ある種のパケットのためにバッファスペースを確保できます。これはユーザ設定がベースになります。画像 30. に様々なキューしきい値として、DSCP , CoS , IPv4 IP プレシデンス (ToS) , IPv6 トラフィック クラスを、ユーザが柔軟に割り当てできることを示します。
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ポート キューしきい値は、キューの最後 (テール・ドロップ) よりトラフィックを早期にドロップするために使用されます。
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もしポート キューがキューの終わり前で手後亭のトラフィックをドロップする能力を持つと、ポート キューによってその他のトラフィックが管理され、ある種のパケットのためにバッファスペースを確保できます。これはユーザ設定がベースになります。
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画像 30. に様々なキューしきい値として、DSCP , CoS , IPv4 IP プレシデンス (ToS) , IPv6 トラフィック クラスを、ユーザが柔軟に割り当てできることを示します。
    
17.3(1) から、同じように MPLS EXP ベースの WTD をサポートします。
 
17.3(1) から、同じように MPLS EXP ベースの WTD をサポートします。
   −
もしキュー使用率が TH0 を超えたとき、キューの使用率を TH0 を下回るまで、このしきい値に該当するように設定された、すべての新しいトラフィックはドロップされます。TH1 も同じように動作しますが、トラフィックのグループが異なる (=優先度が高いため、ドロップが遅らせる) ため、TH0 より大きな値を持っています。明示的に定義されていない QoS 優先度を持つトラフィックは、TH2 と一致するため、キューのテール エンドは自動的に縮小します。
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もしキュー使用率が TH0 を超えたとき、キューの使用率を TH0 を下回るまで、このしきい値に該当するように設定された、すべての新しいトラフィックはドロップされます。
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TH1 も同じように動作しますが、トラフィックのグループが異なる (=優先度が高いため、ドロップが遅らせる) ため、TH0 より大きな値を持っています。明示的に定義されていない QoS 優先度を持つトラフィックは、TH2 と一致するため、キューのテール エンドは自動的に縮小します。
 
[[ファイル:C90-QoS-30.png|なし|フレーム|画像 30. 1 つのポートの WTD しきい値]]
 
[[ファイル:C90-QoS-30.png|なし|フレーム|画像 30. 1 つのポートの WTD しきい値]]
   905行目: 987行目:  
[[ファイル:C90-QoS-0c.png|代替文=]]
 
[[ファイル:C90-QoS-0c.png|代替文=]]
 
* ウェイテッド・ランダム・アーリー・ディスカード (WRED)
 
* ウェイテッド・ランダム・アーリー・ディスカード (WRED)
<blockquote>WRED はキューがいっぱいになるために、帯域を超過したポートのキューで、ランダムにフレームを廃棄するためのアルゴリズムです。WRED はランダム・アーリー・ディスカード (RED) アルゴリズムがベースになっています。</blockquote><blockquote>RED と WRED を見る前に、TCP フロー管理を簡単に振り返ってみましょう。フロー管理は、TCP 送信側がネットワークを埋め尽くさないようにします。"TCP スロー スタート" アルゴリズム (RFC2001 で定義) はこれに対処するための解決策の一部です。それはフローを開始する時に指示し、1 つのパケットが送信されると、次に確認応答 (ACK) を待ちます。ACK が受信されると、TCP エンドポイントは 2 つのパケットを送信し、さらにデータを送る前に、次の ACK を待ちます。パケットの数を段々と増加させて送信します。これはフローが送信レベル (パケットを x 個送信) に達するまで継続し、ネットワークに混雑を伴う負荷を発生させないように、管理します。混雑が発生した場合、スロースタート アルゴリズムは、ウィンドウ サイズ (ACK を待つ前に送信したパケットの数) を抑制します。これによりネットワークがそれらをドロップせずに処理できる数に、送信が正規化されます。
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<blockquote>WRED はキューがいっぱいになるために、帯域を超過したポートのキューで、ランダムにフレームを廃棄するためのアルゴリズムです。WRED はランダム・アーリー・ディスカード (RED) アルゴリズムがベースになっています。</blockquote><blockquote>RED と WRED を見る前に、TCP フロー管理を簡単に振り返ってみましょう。フロー管理は、TCP 送信側がネットワークを埋め尽くさないようにします。"TCP スロー スタート" アルゴリズム (RFC2001 で定義) はこれに対処するための解決策の一部です。
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それはフローを開始する時に指示し、1 つのパケットが送信されると、次に確認応答 (ACK) を待ちます。ACK が受信されると、TCP エンドポイントは 2 つのパケットを送信し、さらにデータを送る前に、次の ACK を待ちます。パケットの数を段々と増加させて送信します。
   −
RED はキューが一杯になり始めるか監視します。しきい値を超過すると、パケットはランダムにドロップさせられます。これらのパケットは高優先 or 低優先フローから選択され、単一のフロー or 複数の TCP フローからなる場合もあります。もし複数のフローに影響があると、上記で説明したように、それぞれのフローのウィンドウ サイズで考慮すべき影響が出てしまいます。</blockquote>
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これはフローが送信レベル (パケットを x 個送信) に達するまで継続し、ネットワークに混雑を伴う負荷を発生させないように、管理します。混雑が発生した場合、スロースタート アルゴリズムは、ウィンドウ サイズ (ACK を待つ前に送信したパケットの数) を抑制します。
<blockquote>RED とは異なり、WRED ではパケットをドロップする時に完全なランダムではありません。WRED はパケットの優先度 (CoS , DSCP , トラフィック クラス , IP プレシデンス値) を考慮して、ドロップするパケットを選択します。この処理は高優先度のフローは影響を受けず、大きなウィンドウ サイズを保持でき、送信側から受信側へパケットを送る際、遅延を最小化に抑えることができます。
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これによりネットワークがそれらをドロップせずに処理できる数に、送信が正規化されます。
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RED はキューが一杯になり始めるか監視します。しきい値を超過すると、パケットはランダムにドロップさせられます。これらのパケットは高優先 or 低優先フローから選択され、単一のフロー or 複数の TCP フローからなる場合もあります。
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もし複数のフローに影響があると、上記で説明したように、それぞれのフローのウィンドウ サイズで考慮すべき影響が出てしまいます。</blockquote>
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<blockquote>RED とは異なり、WRED ではパケットをドロップする時に完全なランダムではありません。WRED はパケットの優先度 (CoS , DSCP , トラフィック クラス , IP プレシデンス値) を考慮して、ドロップするパケットを選択します。
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この処理は高優先度のフローは影響を受けず、大きなウィンドウ サイズを保持でき、送信側から受信側へパケットを送る際、遅延を最小化に抑えることができます。
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WRED の実装は、UADP 2.0 かそれ以降 (AQM ブロック内) で、アプラクサミトゥ・フェア・ドロップ (AFD) アルゴリズムとキューの使用率がベースになっています。
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AFD はパケットのドロップ確率を、低しきい値と高しきい値の平均をとして計算するために使用されます。WRED しきい値は、WTD しきい値とは異なるものです。
   −
WRED の実装は、UADP 2.0 かそれ以降 (AQM ブロック内) で、アプラクサミトゥ・フェア・ドロップ (AFD) アルゴリズムとキューの使用率がベースになっています。AFD はパケットのドロップ確率を、低しきい値と高しきい値の平均をとして計算するために使用されます。WRED しきい値は、WTD しきい値とは異なるものです。
        976行目: 1,071行目:     
===== 出力シェーピング =====
 
===== 出力シェーピング =====
シェーピングは出力 QoS ツールで、ポート キューのパケット送信を制限するために使用できます。シェーピング機能はポリシングとは異なり、パケットをドロップする前に空いたバッファ スペースを使用しようと試みます。しかしポリシングはパケットをすぐにドロップします。バッファされたパケットは、ポートが次の送信サイクルが来ると送信されるでしょう。画像 34. にシェーピングとポリシングの違いを示します。
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シェーピングは出力 QoS ツールで、ポート キューのパケット送信を制限するために使用できます。シェーピング機能はポリシングとは異なり、パケットをドロップする前に空いたバッファ スペースを使用しようと試みます。しかしポリシングはパケットをすぐにドロップします。
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バッファされたパケットは、ポートが次の送信サイクルが来ると送信されるでしょう。画像 34. にシェーピングとポリシングの違いを示します。
    
17.3(1) から出力キューイングで MPLS EXP も他と同様にサポートされました。
 
17.3(1) から出力キューイングで MPLS EXP も他と同様にサポートされました。
982行目: 1,079行目:     
===== シェーピングとポリシング =====
 
===== シェーピングとポリシング =====
シェーピングは、一定量のトラフィックがバッファされ、バーストがなくなったときポートから送信されます。
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シェーピングは、一定量のトラフィックがバッファされ、バーストがなくなったときポートから送信されます。バッファリングは送信を遅らせるため、パケットに遅延を加えることになります。
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   −
バッファリングは送信を遅らせるため、パケットに遅延を加えることになります。
      
UADP ASIC はすべてのポートキューについて、シェーパーを提供します。以下はシェーピングを設定するためのサンプル MQC シェーピングです :<syntaxhighlight lang="c">
 
UADP ASIC はすべてのポートキューについて、シェーパーを提供します。以下はシェーピングを設定するためのサンプル MQC シェーピングです :<syntaxhighlight lang="c">
1,002行目: 1,099行目:       −
<htmlet>google_adsense</htmlet>
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===== 出力クラシフィケーション、ポリシング、マーキング =====
 
===== 出力クラシフィケーション、ポリシング、マーキング =====
1,405行目: 1,502行目:     
=== CPU へ向かうパケットと CPU から出るパケット ===
 
=== CPU へ向かうパケットと CPU から出るパケット ===
The Cisco Catalyst 9000 switch family has a special set of queues that manage the access to the CPU. This set of queues can ensure that priority packets are received first.
  −
   
Cisco Catalyst 9000 スイッチ ファミリは、特別なセットのキューを持っており、CPU のアクセスを管理します。このキューのセットは、優先パケットが最初に受信できるようになります。
 
Cisco Catalyst 9000 スイッチ ファミリは、特別なセットのキューを持っており、CPU のアクセスを管理します。このキューのセットは、優先パケットが最初に受信できるようになります。
   1,706行目: 1,801行目:  
* [https://www.cisco.com/c/en/us/products/collateral/ios-nx-os-software/ios-xe/nb-06-cisco-ios-xe-faq-en.html Open IOS XE FAQ]
 
* [https://www.cisco.com/c/en/us/products/collateral/ios-nx-os-software/ios-xe/nb-06-cisco-ios-xe-faq-en.html Open IOS XE FAQ]
   −
<htmlet>google_adsense</htmlet>
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