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= ハードウェア選定 =
 
= ハードウェア選定 =
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要件をお客様からヒアリング・調査し、必要な機種を選定します。メーカーからは以下の資料をメインに確認します。
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* [https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/products/catalog/pdf/cisco-catalyst-switch-and-wireless-catalog-2021.pdf Cisco Catalyst 9000 シリーズ Cisco Catalyst スイッチ & ワイヤレス 標準カタログ]
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* 各機器のデータシート
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* 各機器のハードウェア設置ガイド
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日本語版がない場合は、英語版を確認します。
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=== ラック関係 ===
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ラックに必要なスペースがあるか、電力が足りているか、お客様に確認します。
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==== ラックマウントキット ====
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* C9500 は奥行きがあるため、4 ポスト ラックマウント キット 4PT-KIT-T2= を一緒に注文するのがおすすめです
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** 発注しない場合は、L 字アングルをつけてその上に設置します
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=== 電源 ===
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スイッチが必要なコンセントの形状を、お客様が使用できるか確認します。
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* オフィス設置だとアース無し 2P 形状のコンセントだったりするため、可能な限り 3P 対応電源タップを用意してもらう
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* DC だと PDU が C19 コンセント形状を使用していないか
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==== BOX 型 ====
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[[ファイル:CAB-TA-JP.png|代替文=CAB-TA-JP|サムネイル|CAB-TA-JP]]
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[[ファイル:CAB-AC-2KW-CBL.png|代替文=CAB-AC-2KW-CBL|サムネイル|CAB-AC-2KW-CBL]]
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基本はコンセント側が NEMA5-15 で、筐体側は C13(スリット無し) C15 (スリット入り) 2 択です。
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最近は C15 のスリットありのみ発注できる模様。
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* 例) CAB-TA-JP : C15 形状 125V 12A まで
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C15 のコネクタを持つケーブルは、日本では非常に入手性が悪いため、間違えないようにしないと大変なことになります。
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==== PoE 対応やシャーシ型 ====
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PoE を使用する場合、AP の個数によっては 200V 対応 1900W 電源を使用する場合があります。
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また、シャーシ型スイッチでは 200V 対応電源を使用するケースがほとんどです。
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この場合はコンセント側が L6-20 の形状を持つケーブルが必要になります。
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* 例) CAB-AC-2KW-CBL : 200V 13A まで = 2600W まで対応
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=== 無線 LAN を使用するか ===
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* 使用する場合、PoE 対応スイッチや PoE 対応ラインカードを選定します
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* AP 台数に合わせて、電源装置もシステムと PoE の消費電力を賄える型式を選定します
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==== 無線 LAN 用 機種・電源装置 選定例 ====
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C9300 の場合、PoE の最大数は 90W UPOE+ x 最大 36 ポートとデータシートに記載がある <ref>[https://www.cisco.com/c/ja_jp/products/collateral/switches/catalyst-9300-series-switches/nb-06-cat9300-ser-data-sheet-cte-en.html#%E6%8E%A5%E7%B6%9A%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%82%BB%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%81%AE%E5%BC%B7%E5%8C%96%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%86%8D%E5%AE%9A%E7%BE%A9%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%A7%8B%E7%AF%89 Cisco Catalyst 9300 シリーズ スイッチ データシート]
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スタンドアロンの場合 90W UPOE+ を最大 36 ポート</ref> ため、90W x 36 = 3240W が PoE に必要となります。
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データシートを確認すると、この電力に対応できるのは、'''C9300X-48HX + PWR-C1-1900WAC-P x 2''' となります。
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{| class="wikitable"
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|+[https://www.cisco.com/c/en/us/products/collateral/switches/catalyst-9300-series-switches/nb-06-cat9300-ser-data-sheet-cte-en.html Cisco Catalyst 9300 Series Switches Data Sheet]
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Table 4.           Power supply models
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|Models
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|Primary Power Supply
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|Default or Upgrade
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|Available PoE
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|With 350W Secondary PS
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|With 715W secondary PS
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|With 1100W Secondary PS
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|With 1900W Secondary PS
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|-
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| rowspan="2" |'''C9300X-48HX'''
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|'''PWR-C1-1900WAC-P'''
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|Upgrade
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|1390W
 +
|1740W
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|2105W
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|2490W
 +
|'''3290W'''
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|}
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最大数の PoE を動作させると、電源装置両方を使用するため、片系電源障害時に AP がおよそ半分ダウンします。
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重要度に応じて、PoE 優先度を設定し重要度が高い AP は稼働させ、重要度が低い AP をダウンさせるようにします。
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== ポート数 ==
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初期に使用するポート数が、多くても 3 分の 2 程度になる機種を選定します。
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* 運用中にポートが足りなくなり、不必要な買い替えや増設を防ぐ
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* 速度が足りなくなったときに、増速できるようにする
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買い替えのサイクルである 5-7 年程度は、使い続けられるのがベターです。
    
= ソフトウェア選定 =
 
= ソフトウェア選定 =
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[https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 プラットフォームの推奨リリース] [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Recommended Releases for Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 Platforms] を参考に、採用する IOS-XE のバージョンを決定します。
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* 英語版が最新となっていないかも確認します。
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基本方針は以下を参考にしてください。
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=== 安定性重視のソフトウェア選定 ===
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* 拡張メンテナンスリリース (EMR) を選択する
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** EMR : Catalyst 9000 スイッチでは、17.3 , 17.6 など、真ん中のメンテナンスリリースが 3 の倍数のものを指す
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* リビルド数が多い EMR リリースを選択する
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** リビルド : 17.9.4a であれば、4a の部分を指す
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=== 新機能を使用するためのソフトウェア選定 ===
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* Feature Navigator やリリースノート、コンフィギュレーションガイドから、使用したい機能を持つバージョンを確認する
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* EMR で実装されていないか確認する
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* ない場合はリスクを関係者で合意した上で SMR を採用する
    
= レイヤ1 =
 
= レイヤ1 =

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