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* 特に C9500 は奥行きがあるため、4 ポスト ラックマウント キットを一緒に注文するのがおすすめです
 
* 特に C9500 は奥行きがあるため、4 ポスト ラックマウント キットを一緒に注文するのがおすすめです
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** ラックに合わせて長さを調節し、必要ない部分を折って使用します
 
** 発注しない場合は、L 字アングルをつけてその上に設置します
 
** 発注しない場合は、L 字アングルをつけてその上に設置します
** ラックに合わせて長さを調節し、必要ない部分を折って使用します
   
{| class="wikitable"
 
{| class="wikitable"
 
|+4 ポスト ラックマウント キット
 
|+4 ポスト ラックマウント キット
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また、シャーシ型スイッチでは 200V 対応電源を使用するケースがほとんどです。
 
また、シャーシ型スイッチでは 200V 対応電源を使用するケースがほとんどです。
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この場合はコンセント側で 200V を使うために、L6-20 、L6-30 の形状を持つケーブルが必要になります。
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この場合はコンセント側で 200V を使うために、L6-20 , L6-30 の形状を持つケーブルが必要になります。
    
* 例) CAB-AC-2KW-CBL : 200V 13A まで = 2600W まで対応
 
* 例) CAB-AC-2KW-CBL : 200V 13A まで = 2600W まで対応
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* 使用する場合、PoE 対応スイッチや PoE 対応ラインカードを選定します
 
* 使用する場合、PoE 対応スイッチや PoE 対応ラインカードを選定します
 
* AP 台数に合わせて、電源装置もシステムと PoE の消費電力を賄える型式を選定します
 
* AP 台数に合わせて、電源装置もシステムと PoE の消費電力を賄える型式を選定します
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* 200V 対応電源が必要になる場合もあります
    
==== 無線 LAN 用 機種・電源装置 選定例 ====
 
==== 無線 LAN 用 機種・電源装置 選定例 ====
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|'''3290W'''
 
|'''3290W'''
 
|}
 
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最大電力 + 数の PoE を動作させると、電源装置両方を使用するため、片系電源障害時に AP がおよそ半分ダウンします。
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最大電力 + 多数ポートで PoE を動作させると、電源装置両方を使用するため、片系電源障害時に AP がおよそ半分ダウンします。
    
以下のような対策を考慮して設計します。
 
以下のような対策を考慮して設計します。
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== バッファ量・スタック帯域幅 比較 ==
 
== バッファ量・スタック帯域幅 比較 ==
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ISP のように速度が重視される市場では、パケット バッファの量を考慮した機種選定が望まれます。
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ギガビットであれば 1Gbps = 1.25MB が一秒間に流れるため、12MB であれば 9.6 秒で使い切る、という計算になります。
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* 実際には TCP のスロースタート アルゴリズムで上がったり下がったりを繰り返すため、もっと複雑な動作になる
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コア層においた高負荷なサーバを、ローエンドの C9200 で収容してしまう、といった機種選定は望ましくありません。
 
{| class="wikitable"
 
{| class="wikitable"
 
|+C9000 シリーズスイッチ ASIC バッファ量・スタック帯域幅 比較表
 
|+C9000 シリーズスイッチ ASIC バッファ量・スタック帯域幅 比較表
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|C9500X-28C8D
 
|C9500X-28C8D
 
C9600 SUP-2
 
C9600 SUP-2
|80MB '''+ 8GB''' <ref name=":4" />
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|80MB '''+ 8GB (HBM)''' <ref name=":4" />
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|}
 
|}
    
= ソフトウェア選定 =
 
= ソフトウェア選定 =
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Catalyst 9000 スイッチの IOS-XE は、2 種類のリリースが存在します。
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=== 標準メンテナンス リリース Standard Maintenance Release (SMR) ===
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機能追加を行い、新機能を早期提供するためのリリースです。<ref>[https://community.cisco.com/kxiwq67737/attachments/kxiwq67737/3886-docs-network-infrastructure/138/1/48320-IOS_Evolution_CSC_Webcast_10252011_Final.pdf IOSの変革および各リリースの相関について]
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Standard Maintenance (SM) は、新機能を早期提供するためのリリース。</ref>
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=== 拡張メンテナンス リリース Extended Maintenance Release (EMR) ===
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長期にメンテナンスを行い、リビルドの回数を多くして不具合修正を多く行うリリース。 <ref>[https://community.cisco.com/kxiwq67737/attachments/kxiwq67737/3886-docs-network-infrastructure/138/1/48320-IOS_Evolution_CSC_Webcast_10252011_Final.pdf IOSの変革および各リリースの相関について]
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Extended Maintenance (EM) は長期にわたりメンテナンスされる。
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Rebuild(上図での横方向)はバグ修正のみが行われる。</ref>
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=== 選定方法の例 ===
 
[https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 プラットフォームの推奨リリース] [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Recommended Releases for Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 Platforms] を参考に、採用する IOS-XE のバージョンを決定します。
 
[https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 プラットフォームの推奨リリース] [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Recommended Releases for Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 Platforms] を参考に、採用する IOS-XE のバージョンを決定します。
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* 日本語版の情報古くて、英語版が最新となっていないかも確認します。
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* 日本語版の情報が古く、英語版が最新となっていないかも確認します。
    
基本方針は以下を参考にしてください。
 
基本方針は以下を参考にしてください。
    
=== 安定性重視のソフトウェア選定 ===
 
=== 安定性重視のソフトウェア選定 ===
 
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基本方針としては、こちらをデフォルトとして採用します。
 
* 拡張メンテナンスリリース (EMR) を選択する
 
* 拡張メンテナンスリリース (EMR) を選択する
** EMR : Catalyst 9000 スイッチでは、17.3 , 17.6 など、真ん中のメンテナンスリリースが 3 の倍数のものを指す
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** EMR : Catalyst 9000 スイッチでは、17.3 , 17.6 など、真ん中の数字である、メンテナンス リリースが 3 の倍数のものを指す
 
* リビルド数が多い EMR リリースを選択する
 
* リビルド数が多い EMR リリースを選択する
 
** リビルド : 17.9.4a であれば、4a の部分を指す
 
** リビルド : 17.9.4a であれば、4a の部分を指す
 
* サポート期間が長いことを重視する場合、より新しい EMR を選択する
 
* サポート期間が長いことを重視する場合、より新しい EMR を選択する
* 安定性をより重視する場合、リビルド数が多く、かつ新しいメンテナンス リリースの EMR を選択する
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* 安定性をより重視する場合、リビルド数が多いことを最優先し、かつ新しいメンテナンス リリースの EMR を選択する
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=== 新機能を使用するためのソフトウェア選定 ===
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=== 新ハードウェア・機能を使用するためのソフトウェア選定 ===
 
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主に PoC 検証や新機能評価など、商用ネットワークでは使用しない場合に採用します。
* Feature Navigator やリリースノート、コンフィギュレーションガイドから、使用したい機能を持つバージョンを確認する
+
* Feature Navigator やリリースノート、コンフィギュレーションガイドから、使用したいハードウェア・機能を持つバージョンを確認する
 
* EMR で実装されていないか確認する
 
* EMR で実装されていないか確認する
 
* ない場合はリスクを関係者で合意した上で SMR を採用する
 
* ない場合はリスクを関係者で合意した上で SMR を採用する
 
** IOS-XE Verup 費用や、不具合調査対応の費用を見込んだ役務費用を見積もっておきます
 
** IOS-XE Verup 費用や、不具合調査対応の費用を見込んだ役務費用を見積もっておきます
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詳細については [[2023-09-07 Cisco IOS IOS-XE バージョン選定まとめ]] も参考にしてください。
    
= レイヤ1 =
 
= レイヤ1 =
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* 実機があるなら、実機確認が一番良いです
 
* 実機があるなら、実機確認が一番良いです
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* Provision コマンドも便利です
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** 参考 [[2024-01-30 Cisco IOS IOS-XE コンフィグ作成まとめ#Catalyst 2k .2F 3k .E3.81.AF.E3.80.81provision .E3.82.B3.E3.83.9E.E3.83.B3.E3.83.89.E3.81.A7.E3.82.A4.E3.83.B3.E3.82.BF.E3.83.BC.E3.83.95.E3.82.A7.E3.83.BC.E3.82.B9 .E3.82.B3.E3.83.B3.E3.83.95.E3.82.A3.E3.82.B0.E3.82.92.E4.BD.9C.E6.88.90.E3.81.A7.E3.81.8D.E3.81.BE.E3.81.99|2024-01-30 Cisco IOS IOS-XE コンフィグ作成まとめ]]
    
例えば Catalyst 9500 の場合、ハードウェア インストレーション ガイドと、コンフィギュレーションガイドのインターフェース設定を主に調査・確認すると良いでしょう。
 
例えば Catalyst 9500 の場合、ハードウェア インストレーション ガイドと、コンフィギュレーションガイドのインターフェース設定を主に調査・確認すると良いでしょう。
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===== SVL : C9400/X , C9500/X , C9600/X =====
 
===== SVL : C9400/X , C9500/X , C9600/X =====
StackWise Vitual を構成する場合は、Switch Virtual Link (SVL) という呼称になります。
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StackWise Vitual を構成する場合のわたりポートは、Switch Virtual Link (SVL) という呼称になります。
    
正常時は基本的にトラフィックが流れないようになっており、障害時のみトラフィックが流れます。
 
正常時は基本的にトラフィックが流れないようになっており、障害時のみトラフィックが流れます。
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StackWise-1T は他の速度と混在が可能ですが、速度が一番低いものに低下します。
 
StackWise-1T は他の速度と混在が可能ですが、速度が一番低いものに低下します。
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=== 速度変更 ===
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[https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9300/software/release/17-12/configuration_guide/stck_mgr_ha/b_1712_stck_mgr_ha_9300_cg/configuring_high_speed_stacking.html Configuring High Speed Stacking] を見て変更しましょう。<syntaxhighlight lang="diff">
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Device(config)# switch stack-speed high
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</syntaxhighlight>使用中の速度から変更吸う場合、reload が必要です。
    
== StackWise Virtual の制限 ==
 
== StackWise Virtual の制限 ==
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主に PoE スイッチとして電力が必要な環境で利用します。
 
主に PoE スイッチとして電力が必要な環境で利用します。
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== Smart License ==
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リンク : [https://solution.netone-pa.co.jp/blog/470 実践! Cisco Smart License(スマートライセンス)第8回]
    
= 用語 =
 
= 用語 =

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