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== 質問の仕方 ==
 
== 質問の仕方 ==
人の回答はアドバイスに過ぎませんが、'''機械の回答は「答えそのもの」'''を教えてくれます。
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人の回答はアドバイスに過ぎませんが、'''機械の回答 (設定投入や試験) は「答えそのもの」'''を教えてくれます。
    
人に聞くのは、「方向性に迷った時」など、曖昧さが含まれる疑問があるときに効果が大きいです。
 
人に聞くのは、「方向性に迷った時」など、曖昧さが含まれる疑問があるときに効果が大きいです。
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通常検証機であっても、人より精度が高いです。
 
通常検証機であっても、人より精度が高いです。
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機械は検証の仕方などは教えてくれないため、自分が何がわかっていないか把握すると良いでしょう。
    
=== 人に聞く ===
 
=== 人に聞く ===
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== コンフィグ投入 ==
 
== コンフィグ投入 ==
投入するコマンドは、追加になりますか ? 削除になりますか ? 変更になりますか ?
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投入するコンフィグは、追加になりますか ? 削除になりますか ? 変更になりますか ?
    
=== 追加 ===
 
=== 追加 ===
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== コンフィグ変更の例 ==
 
== コンフィグ変更の例 ==
 
昨今 Ansible で出てくる、冪等性 (= 何度やっても同じ結果になる) を確保できる投入コンフィグを作成するのがおすすめです。
 
昨今 Ansible で出てくる、冪等性 (= 何度やっても同じ結果になる) を確保できる投入コンフィグを作成するのがおすすめです。
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既存のコンフィグを把握していないと、正しいかどうかわからない投入コンフィグは、レビュー時のコストがかなり高くなってしまいます。
    
=== バッドプラクティス ===
 
=== バッドプラクティス ===
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</syntaxhighlight>'''PACL , RACL などで使っている場合、障害になる可能性大'''です。
 
</syntaxhighlight>'''PACL , RACL などで使っている場合、障害になる可能性大'''です。
   −
'''通常 Access-list は行単位で削除できない'''ため、コンソール経由の設定変更や新規番号に入れ替えて設定変更を行います。
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'''通常 Access-list は行単位で削除できない'''ため、コンソール経由の設定変更や新規 ACL に入れ替えて設定変更を行います。
    
=== 削除例 2 ===
 
=== 削除例 2 ===
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access-list 100 permit ip host 10.0.0.1 host 192.168.0.1
 
access-list 100 permit ip host 10.0.0.1 host 192.168.0.1
 
access-list 100 permit ip host 10.0.0.3 host 192.168.0.3
 
access-list 100 permit ip host 10.0.0.3 host 192.168.0.3
- .2 が正常に削除された
+
- .2 のエントリが正常に削除された
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保守交換、コンフィグ流用時などには、よく確認する必要があります。
 
保守交換、コンフィグ流用時などには、よく確認する必要があります。
   −
キャパシティ変更系・Stack 系・VSS 系のコマンドは、ROMMON に書き込まれるため、show running-config に出てこない場合が多いです。
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TCAM キャパシティ変更系・Stack 系・VSS 系のコマンドは、ROMMON に書き込まれるため、show running-config に出てこない場合が多いです。
    
=== Catalyst 2k / 3k ===
 
=== Catalyst 2k / 3k ===
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コンフィギュレーション ガイドをよく確認する必要があります。
 
コンフィギュレーション ガイドをよく確認する必要があります。
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 +
別途ページにまとめていますので、参照してみてください。
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* 参考 : [[設定に再起動が必要なコンフィグまとめ]]
    
=== Catalyst 2k / 3k ===
 
=== Catalyst 2k / 3k ===
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* show mls cef maximum-routes で確認
 
* show mls cef maximum-routes で確認
  −
参考 : [[設定に再起動が必要なコンフィグまとめ]]
      
== 作成手段 ==
 
== 作成手段 ==
362行目: 368行目:  
* コマンドリファレンス
 
* コマンドリファレンス
 
* リリースノート
 
* リリースノート
  −
Google で検索したり、他の案件して見つかったコンフィグを、'''内容がわからないまま流用しない'''こと。
  −
  −
* 障害になった時に、お客様へ説明できません
  −
* 機器のマニュアルくらい見ろよ・・・と思われてしまう
  −
  −
* 「Google で調べた情報を設定しました」「他の案件のコンフィグからコピペしました」 -> 設定した人の責任になり、めちゃくちゃ怒られます
  −
* 「コンフィギュレーションガイドの通りに設定しましたが、S/W 不具合でトラフィックが失われました」 -> S/W 不具合の責任
  −
  −
Google の検索結果はあくまで参考に、コンフィギュレーション ガイドを尊重します。
      
== コピー & ペースト ==
 
== コピー & ペースト ==
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* OS が同じなら良いですが、特に別メーカーだと使えません
 
* OS が同じなら良いですが、特に別メーカーだと使えません
 +
* 実装変更される機能は、投入できません
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** 例) NetFlow -> Flexible NetFlow
    
=== 新規機器のデフォルト コンフィグからコピペ ===
 
=== 新規機器のデフォルト コンフィグからコピペ ===
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 +
* ポート番号などを把握するのに、デフォルト コンフィグが便利です
    
=== 実機・仮想環境で投入した結果のコンフィグからコピペ ===
 
=== 実機・仮想環境で投入した結果のコンフィグからコピペ ===
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 +
* かなり精度の高いやり方です
    
=== コンフィギュレーション ガイドのコンフィグからコピペ ===
 
=== コンフィギュレーション ガイドのコンフィグからコピペ ===
402行目: 404行目:     
1 回のレビューで 5 回以上必要ない差分が出るような人は、'''作業が雑だな'''、と筆者は判断します。
 
1 回のレビューで 5 回以上必要ない差分が出るような人は、'''作業が雑だな'''、と筆者は判断します。
 +
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=== 悪いコピペ ===
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Google で検索したり、他の案件して見つかったコンフィグを、'''内容がわからないまま流用してしまう'''。
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* 障害になった時に、お客様へ説明できません / 障害を修正できません
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* 機器のマニュアルくらい見ろよ・・・と思われてしまう
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* 「Google で調べた情報を設定しました」「他の案件のコンフィグからコピペしました」 -> 設定した人の責任になり、めちゃくちゃ怒られます
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* 「コンフィギュレーションガイドの通りに設定しましたが、S/W 不具合でトラフィックが失われました」 -> S/W 不具合 (=Cisco) の責任
 +
 +
Google の検索結果はあくまで参考に、コンフィギュレーション ガイドを尊重します。
    
== ツール ==
 
== ツール ==
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* 記録した動作を繰り返し実施できる、'''マクロ'''機能
 
* 記録した動作を繰り返し実施できる、'''マクロ'''機能
   −
筆者は MKEditor を使用しています。(マクロ機能は使っていません)
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筆者は MKEditor を使用しています。マクロ機能は使っていません。
    
最近は Cisco IOS 用のシンタックス ハイライトが手軽にインストールできる、Visual Studio Code が良さそうです。
 
最近は Cisco IOS 用のシンタックス ハイライトが手軽にインストールできる、Visual Studio Code が良さそうです。
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STP の挙動をアニメーションで確認できます。
 
STP の挙動をアニメーションで確認できます。
   −
Java なので、最近はインストールしづらいですね。
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Java なので、最近はインストールしづらいです。
    
== 置換と正規表現 ==
 
== 置換と正規表現 ==
449行目: 462行目:     
=== ルータ ===
 
=== ルータ ===
インターフェースはシャットダウンされています。
+
インターフェースはデフォルトでシャットダウンされています。
    
=== スイッチ ===
 
=== スイッチ ===
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==== Catalyst 2k / 3k / 4k : ====
+
==== Catalyst 2k / 3k / 4k / 9200 / 9300 <ref>Interface and Hardware Components Configuration Guide, Cisco IOS XE Bengaluru 17.6.x (Catalyst 9300 Switches)
 +
 
 +
[https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9300/software/release/17-6/configuration_guide/int_hw/b_176_int_and_hw_9300_cg/configuring_interface_characteristics.html#concept_hhl_zbr_b1b Default Ethernet Interface Configuration]
 +
 
 +
Port enable state
 +
 
 +
All ports are enabled.</ref> : ====
 
スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。
 
スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。
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* 投入コンフィグを作成する場合、no shutdown が必要
 
* 投入コンフィグを作成する場合、no shutdown が必要
 +
 +
==== Catalyst 9500  <ref name=":0">Interface and Hardware Components Configuration Guide, Cisco IOS XE Fuji 16.9.x (Catalyst 9500 Switches)
 +
 +
[https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9500/software/release/16-9/configuration_guide/int_hw/b_169_int_and_hw_9500_cg/configuring_interface_characteristics.html#concept_hhl_zbr_b1b Default Ethernet Interface Configuration]
 +
 +
'''Operating mode'''
 +
 +
Layer 3 or routed port for C9500-32C, C9500-32QC, C9500-48Y4C, and C9500-24Y4C models of the Cisco Catalyst 9500 Series Switches
 +
 +
'''Port enable state'''
 +
 +
All ports are enabled.</ref> : ====
 +
スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。
 +
 +
インターフェースは有効になっています。
 +
 +
==== Catalyst 9500 ハイパフォーマンス -16.11 以前 <ref name=":0" /> : ====
 +
ルーテッドポートで Vlan は割り当てられていません。
 +
 +
インターフェースは有効になっています。
 +
 +
==== Catalyst 9500 ハイパフォーマンス 16.11.1 以降 <ref>Release Notes for Cisco Catalyst 9500 Series Switches, Cisco IOS XE Gibraltar 16.11.x
 +
 +
[https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9500/software/release/16-11/release_notes/ol-16-11-9500.html#task_wfn_vrl_ghb Changing the Default Interface and Upgrading or Downgrading in Install Mode (for Cisco Catalyst 9500 Series Switches - High Performance Only)]
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 +
'''Purpose'''
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Starting in Cisco IOS XE Gibraltar 16.11.1, the above mentioned devices will bootup with interfaces in the default Layer 2 state. In all earlier releases, the default is Layer 3.
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 +
'''Reason for this Change'''
 +
 +
The default interface is changed to Layer 2, to enable day 0 discovery when using Cisco Digital Network Architecture (DNA) Center (or Cisco DNA Center).</ref> : ====
 +
スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。
 +
 +
インターフェースは有効になっています。
    
=== 投入コンフィグは、デフォルト コンフィグを考慮して作成します ===
 
=== 投入コンフィグは、デフォルト コンフィグを考慮して作成します ===
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プラットフォーム非依存のプロトコルは、Cisco IOS の場合、共通のコードを使用しており、挙動も同じになる場合が多いです。
 
プラットフォーム非依存のプロトコルは、Cisco IOS の場合、共通のコードを使用しており、挙動も同じになる場合が多いです。
   −
共通のコードからマージするタイミングによるため、一緒にならない場合もあります。
+
共通のコードから機種ごとのコードへマージするタイミングによるため、一緒にならない場合もあります。
    
ルーティングプロトコルの場合、スイッチよりもルータのほうが高機能なケースが多いです。
 
ルーティングプロトコルの場合、スイッチよりもルータのほうが高機能なケースが多いです。
   −
* 例) Catalyst 9500 スイッチは BGP PIC-Edge に対応しません
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* 例) Catalyst 9500 スイッチは BGP PIC-Edge に対応しません <ref>[https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9500/software/release/16-11/release_notes/ol-16-11-9500.html#concept_gyh_m21_mgb__unsupp-1611x-9500 Unsupported Features—Cisco Catalyst 9500 Series Switches]
 +
 
 +
Border Gateway Protocol (BGP) Additional Paths</ref>
    
=== IOS と NX-OS ===
 
=== IOS と NX-OS ===
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</syntaxhighlight>机上作成時のクオリティをアップさせます。
 
</syntaxhighlight>机上作成時のクオリティをアップさせます。
   −
L2SW のコンフィグを多数作成する場合、理想的には jinja2 テンプレートから .csv のパラメータシートを読み込んでコンフィグを生成させると良いです。
+
L2SW のコンフィグを多数作成する場合、jinja2 テンプレートから .csv のパラメータシートを読み込んでコンフィグを生成させる、などの方法を用いると生成もレビューも楽できて良いです。
    
=== Stack / VSS で 1 号機と 2 号機のポートを比較 ===
 
=== Stack / VSS で 1 号機と 2 号機のポートを比較 ===
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</syntaxhighlight>上記の例では Port-Channel 番号は同一なのが正しく、description は異なるのが正しいです。
 
</syntaxhighlight>上記の例では Port-Channel 番号は同一なのが正しく、description は異なるのが正しいです。
   −
同一が正しいのか、異なるのが正しいのか、判断できるようになりましょう。
+
同一が正しいのか、異なるのが正しいのか、気付ける + 判断できるようになりましょう。
    
== インターフェース コンフィグの TIPS ==
 
== インターフェース コンフィグの TIPS ==
    
=== Catalyst 2k / 3k は、provision コマンドでインターフェース コンフィグを作成できます ===
 
=== Catalyst 2k / 3k は、provision コマンドでインターフェース コンフィグを作成できます ===
Catalyst 2k / 3k の場合は、provision コマンドを使用することで、指定する SKU のインターフェース コンフィグを事前投入することができます。
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Catalyst 2k / 3k の場合は、provision コマンドを使用することで、指定する SKU (=型式) のインターフェース コンフィグを事前投入することができます。
    
ラボの機器で provision して投入コンフィグを作成、実機が届いたら投入することで、事前に実機で答え合わせした上で、投入コンフィグを作成できます。
 
ラボの機器で provision して投入コンフィグを作成、実機が届いたら投入することで、事前に実機で答え合わせした上で、投入コンフィグを作成できます。
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2023/12/12 provision コマンドについて追記
 
2023/12/12 provision コマンドについて追記
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2024/01/30 スタティックルートについて追記
    
== リファレンス ==
 
== リファレンス ==

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