差分

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編集の要約なし
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== 現状のユースケース ==
 
== 現状のユースケース ==
Web ブラウジング
+
現在はデスクトップ PC に Lenovo ThinkCentre M715q を使用。
    +
=== Web ブラウジング ===
 
* Youtube / ニコニコ動画
 
* Youtube / ニコニコ動画
   −
3D ゲームはやらない、レトロを含む 2D ゲームはあり
+
=== ゲーム (ちょっとだけ) ===
 +
3D ゲームはやらない、レトロを含む 2D ゲームはちょっとやるため、2D 格闘ゲームで低遅延化したい。
   −
* 2D 格闘ゲームで低遅延は狙う
+
* 東方 Project
 
+
* ストリートファイター アニバーサリー コレクション
== ハードウェア要件 ==
+
* カプコン ファイティング コレクション
 
+
* Steam のドット絵系
=== 必須要件 ===
  −
多コア・多メモリにアップグレードできる
  −
 
  −
ディスクリート GPU
  −
 
  −
* 4K を含むマルチディスプレイ : できれば 4 つ
  −
* 4K120fps 対応
  −
 
  −
* AMD FreeSync or NVIDIA G-Sync Compatible 対応
  −
 
  −
多ポート USB
  −
 
  −
=== 任意要件 ===
  −
IPMI があるといいなぁ
  −
 
  −
コンパクトかつ静音 (スペック次第では妥協する)
  −
 
  −
5G 以上のネットワーク インターフェース
      
== コンセプト ==
 
== コンセプト ==
   −
=== デスクトップ PC として導入する ===
+
=== 初期はデスクトップ PC として導入する ===
 
AI 絵の生成をやってみたい。
 
AI 絵の生成をやってみたい。
   39行目: 23行目:  
申し訳ないが Socket がころころ変わりまくる Intel は NG.
 
申し訳ないが Socket がころころ変わりまくる Intel は NG.
   −
デスクトップ PC 退役後に、サーバとして余生を送らせると、長期に渡って使用できため、投資効率が良い。
+
'''デスクトップ PC 退役後に、サーバとして余生を送らせる'''と、長期に渡って使用できため、投資効率が良い。
 +
 
 +
個別最適化したほうが良いケースもあるため、判断基準が難しい。
   −
=== サーバにしたときに、多コア・多メモリ・100G NIC を搭載できるとベター ===
+
=== 退役してサーバにしたときに、多コア CPU・多メモリ・100G NIC を搭載できるとベター ===
 
ESXi : NSX-T が検証できる程度には・・・
 
ESXi : NSX-T が検証できる程度には・・・
   51行目: 37行目:     
=== コンパクトかつ静音性に優れること ===
 
=== コンパクトかつ静音性に優れること ===
できれば Mini-ITX で組みたいが・・・
+
できれば Mini-ITX で組みたいが・・・ 価格・パフォーマンスが良いなら、ある程度大きくても良し。
 
  −
価格・パフォーマンスが良いなら、ある程度大きくても良し。
     −
自作 PC の ATX ミドルタワー サイズは NG.
+
自作 PC の ATX ミドルタワー サイズは NG. 最大でも Micro-ATX マザー向けサイズのケースとする。
 
  −
最大でも Micro-ATX マザー向けサイズのケースで。
      
冷却は簡易水冷か Noctua でコストをかけて、静音性を確保する。
 
冷却は簡易水冷か Noctua でコストをかけて、静音性を確保する。
65行目: 47行目:     
6 コア以上は必須。中古で安く or ThinkCentre M75q-2 のように新品でも安い機種を選定する。
 
6 コア以上は必須。中古で安く or ThinkCentre M75q-2 のように新品でも安い機種を選定する。
 +
 +
=== 高フレームレート・低遅延に対応できること ===
 +
有機 EL や PS5 で 4K120fps が使用されてきているため、PC を対応可能にしておきたい。
 +
 +
また、同時に低遅延技術も考慮して機器を選定する。]
 +
 +
=== AI に使用できること ===
 +
これで GPU が必須に。
 +
 +
絵 : Stable Diffusion
 +
 +
多数のパラメータをローカルに持って推論させるやつ (未調査)
 +
 +
== ハードウェア要件 ==
 +
現状の把握とコンセプトを固めたところで、要件としてまとめてみると・・・
 +
 +
=== 必須要件 ===
 +
 +
===== 多コア・多メモリにアップグレードできること =====
 +
 +
===== 4K120fps / 低遅延技術に対応すること =====
 +
* ディスクリート GPU じゃないと選択肢がほぼ無い
 +
** 最近統合 GPU ばっかりだったので、たまには使いたい
 +
* 4K を含むマルチディスプレイ : できれば 4 つ
 +
 +
* AMD FreeSync or NVIDIA G-Sync Compatible 対応
 +
 +
===== 多ポートの USB ポートを持つこと =====
 +
 +
===== コンパクトかつ静音 =====
 +
 +
* スペック次第である程度は妥協する
 +
 +
=== 任意要件 ===
 +
 +
===== IPMI があるといいなぁ =====
 +
 +
* サーバをお守りするときに便利すぎる
 +
 +
===== 5G 以上のネットワーク インターフェース =====
 +
 +
* ネットワーク屋なので速いやつ
    
== 選定した主要ハードウェア ==
 
== 選定した主要ハードウェア ==
上記を元に選定した結果、中古の AMD EPYC を主軸にした構成とした。
+
上記を元に選定した結果、中古の AMD EPYC 第 2 世代を主軸に据えた構成とした。
   −
特にケースに Q500L が見つかったことで、ATX でも Mircro-ATX サイズでコンパクトになるのが大きかった。
+
特にケースに Q500L が見つかったことで、ATX でも Mircro-ATX サイズでコンパクトになるのが大きい。
 
{| class="wikitable"
 
{| class="wikitable"
 
|+主要部品
 
|+主要部品
82行目: 106行目:  
|EPYC 7282  
 
|EPYC 7282  
 
|16C32T
 
|16C32T
|
+
|64 コアまで可能で豊富なラインアップ
 
|-
 
|-
 
|MB
 
|MB
 
|SuperMicro  
 
|SuperMicro  
 
|H11SSL or H12SSL
 
|H11SSL or H12SSL
|
+
|3 PCIe x16
|
+
 
 +
3 PCIe x8
 +
|EPYC 1,2 世代対応
 +
 
 +
'''メモリ 2TB''' まで
 +
 
 +
IPMI あり
 +
 
 +
オンボードで 1G x2 Intel NIC
 
|-
 
|-
 
|MEM
 
|MEM
 
|
 
|
 
|DDR4
 
|DDR4
|8GB or 16GB x 4
+
|8GB x 4
|
+
|今 16GB で 32GB あれば困らない
 
|-
 
|-
 
|GPU  
 
|GPU  
120行目: 152行目:  
=== Intel Core ===
 
=== Intel Core ===
   −
* 12 世代の E コアに ESXi が対応していない
+
* 12 世代以降の E コアに ESXi が対応していない
 
* E コアについて、サーバ OS のプロセス スケジューリングの情報が少ない
 
* E コアについて、サーバ OS のプロセス スケジューリングの情報が少ない
   −
* 世代ごとに Socket が変わりすぎ 中古 CPU でアップグレードしづらい
+
* 世代ごとに Socket が変わりすぎ
 +
** 中古 CPU でアップグレードしづらい
    
=== Intel Xeon ===
 
=== Intel Xeon ===
145行目: 178行目:  
* EPYC で Mini-ITX はキワモノで、価格が高すぎるしメモリスロットも少ない
 
* EPYC で Mini-ITX はキワモノで、価格が高すぎるしメモリスロットも少ない
 
* Ryzen / EPYC Embeded も探していたが、コストパフォーマンスが良くない
 
* Ryzen / EPYC Embeded も探していたが、コストパフォーマンスが良くない
** マザーは高いし CPU がオンボードで交換できない
+
** マザーが高いし CPU がオンボードで交換できない
    +
=== 比較表 ===
 
{| class="wikitable"
 
{| class="wikitable"
|+CPU 比較まとめ (2023/11)
+
|+CPU 比較まとめ (2023/12 の価格)
 
!比較ポイント
 
!比較ポイント
 
!EPYC 7282
 
!EPYC 7282
157行目: 191行目:  
|-
 
|-
 
|価格
 
|価格
|'''17,277'''  
+
|'''17,277'''
 
|49,800
 
|49,800
 
|51,307
 
|51,307
186行目: 220行目:  
|28 (4.0)
 
|28 (4.0)
 
|}
 
|}
 +
 +
=== まとめ ===
 +
'''価格が 3 分の 1 でパフォーマンスは 4 分の 3''' なので、コストパフォーマンスはかなり高い。
 +
 +
ただしマルチ スレッドじゃないと性能が出ないため、ゲームが目的ならクロック・シングル スレッド性能が高い CPUJ のほうが向く。
 +
 +
筆者はブラウザのタブもいいとこ 20 くらいしか開かないし、正直デスクトップ向けとしては微妙だと思う。
    
== メリット ==
 
== メリット ==
   −
=== 16 コア + 64GB メモリ搭載機としては安い ===
+
=== 16 コア + 64GB メモリ搭載機として安価 ===
CPU / MB / メモリ / NVMe / ケース / 電源の最小構成で 10 万円程度。
+
CPU / MB / メモリ / NVMe / ケース / 電源の最小構成で 10 万円程度から。
   −
=== 大量のメモリ ===
+
=== 8 スロットで大容量のメモリ + オクタ チャネルの高帯域幅 ===
8 スロットあると 8GB x 8 や 16GB x 4 のように選択肢が多く取れるし、中古の DDR4 ECC Reg が今後安くなることが見込まれる。
+
8 スロットあると 8GB x 8 や 16GB x 4 のように選択肢が多く取れる。
 +
 
 +
また、リプレースされて出回る中古の DDR4 ECC Reg が今後安くなることが見込まれる。
    
新品で DDR5 8 枚挿しマザーは、価格が高すぎるためパス。
 
新品で DDR5 8 枚挿しマザーは、価格が高すぎるためパス。
200行目: 243行目:  
中古の CPU 32 or 64 コア・メモリ 256GB (32G x 8) を、現実的なコストで狙えるマザーボード。
 
中古の CPU 32 or 64 コア・メモリ 256GB (32G x 8) を、現実的なコストで狙えるマザーボード。
   −
それぞれ 2-3 万円くらいの市場価格に下落 + サーバに退役するタイミングで購入か。
+
それぞれ 2-3 万円くらいの市場価格に下落 + サーバに退役するタイミングで購入するのが良さそう。
    
=== IPMI でリモート電源 Off / On , 温度監視 ===
 
=== IPMI でリモート電源 Off / On , 温度監視 ===
209行目: 252行目:  
=== 静音性が高い ===
 
=== 静音性が高い ===
 
ここはコストをかけて Noctua メインに。通常時はほぼ無音、GPU 使用時に少し音がするくらい。
 
ここはコストをかけて Noctua メインに。通常時はほぼ無音、GPU 使用時に少し音がするくらい。
 +
 +
CPU は思ったよりも温度が低く、負荷をかけても室温 28 度で 65 度程度までしか上がらない。
 
== デメリット ==
 
== デメリット ==
    
=== そのままでは Windows11 非対応 ===
 
=== そのままでは Windows11 非対応 ===
EPYC 7002 世代は Windows11 に対応しているが、要 TPM2.0 モジュール追加。
+
EPYC 7002 世代は Windows11 に対応しているが、要 TPM2.0 モジュール追加 (でイケそう)。
    
=== 高いアイドル消費電力 ===
 
=== 高いアイドル消費電力 ===
218行目: 263行目:     
=== S3 スタンバイ非対応・起動が遅い ===
 
=== S3 スタンバイ非対応・起動が遅い ===
サーバ用 CPU / マザーゆえ致し方なし。
+
サーバ用 CPU / マザーゆえ致し方なし。特に S3 スタンバイ無しは個人的に痛い。
   −
=== 低いメモリの単体帯域幅 ===
+
=== メモリの低い単体帯域幅 ===
今どき DDR4-2133 は見たこと無い。。筆者は体感できないのでヨシ !
+
今どき DDR4-2133 は見たこと無い。。筆者は速さを体感できないのでヨシ !
    
* DDR4-3200 ECC Reg は価格が高かった・セット品の選択肢になかった
 
* DDR4-3200 ECC Reg は価格が高かった・セット品の選択肢になかった
234行目: 279行目:  
eBay : CPU / MB / Memory
 
eBay : CPU / MB / Memory
   −
Tsukumo : Noctua
+
Tsukumo : Amazon で買えない Noctua をここで
    
=== 構成リスト ===
 
=== 構成リスト ===
256行目: 301行目:  
|1
 
|1
 
| rowspan="3" |64,430
 
| rowspan="3" |64,430
| rowspan="3" |中古 eBay 3 点セット
+
| rowspan="3" |eBay 中古 3 点セット これ以外は新品
これ以外は新品
+
8GB x4 と価格差が少なかったため、16GB x4 とした
 +
 
 +
 
 +
EPYC は高クロック・それなりのコア数のものがデスクトップ用途に良さそう
 
|-
 
|-
 
|マザー
 
|マザー
299行目: 347行目:  
|1
 
|1
 
|39,191
 
|39,191
|
+
|Stable Diffusion は RTX3060 + 12GB が入門用に向いているらしい
 
|-
 
|-
 
|USB カード
 
|USB カード
319行目: 367行目:  
|1
 
|1
 
|7,277
 
|7,277
|
+
|なんかてきとうに挿しておこう感
 
|-
 
|-
 
|TPM
 
|TPM
383行目: 431行目:  
|120x25mm
 
|120x25mm
   −
回転速度:1500 RPM
+
最大回転速度:1500 RPM
 +
 
 +
最大回転速度:1200 RPM  
   −
回転速度:1200 RPM (L.N.A使用時)
+
* L.N.A使用時
   −
回転速度:300 RPM (最小回転速度)
+
最小回転速度:300 RPM
    
140.2 m3/h (スタンダード)
 
140.2 m3/h (スタンダード)
395行目: 445行目:  
|3,280
 
|3,280
 
3,080
 
3,080
|L.N.A. で回転数低下
+
|L.N.A. (Low Noise Adapter) で回転数低下
 
|-
 
|-
 
|排気ファン
 
|排気ファン
433行目: 483行目:     
Wiredzone 産
 
Wiredzone 産
 +
|-
 +
|合計額
 +
|
 +
|
 +
|
 +
|
 +
|
 +
|'''188,397'''
 +
|
 
|}
 
|}
 +
 +
== 発生したトラブル ==
 +
 +
=== Windows11 でオプションのアップデートをしたら、起動しなくなった ===
 +
SuperMicro のロゴで止まるのを 3 回繰り返したら、勝手に切り戻って起動するようになった。
 +
 +
=== BIOS アップデートで Non-Boot 領域が更新できなかった ===
 +
Erase 0% で止まった。。幸い Boot 領域は更新できていたため、再起動は可能だった。
 +
 +
症状としては IPMI で温度が見られないなど、起動に関係しない領域が破壊された程度で済んだ模様。
 +
 +
以下で対応して 2 回目のアップデートは成功した。
 +
 +
* USB メモリに別のものを使用
 +
* ピンヘッダの USB3.0 -> 本体背面の USB 2.0 ポートに接続を変更
 +
 +
Boot 領域が壊れた場合も、IPMI のライセンスを買えば復旧可能らしいが・・・
 +
 +
=== Noctua のファンが 0 rpm で誤認識されて、高回転になるのを繰り返す ===
 +
回転数が低すぎて、止まっていると誤認識されているように見える。
 +
 +
SuperMicro の FAN Mode は Optimal Speed で回転数を下げる設定であっても、Standard であっても挙動は変わらない。
 +
 +
高回転がうるさいのが問題なため、Low Noise Adapter で対処。
 +
 +
負荷がかかって暖かくなると発生しないようだ。
 +
 +
=== GeForce RtX 3060 の HDMI ポート経由で LG 32UD99-W と接続すると、G-Sync Compatible が動作しない ===
 +
Display Port に変更して問題なし。また、HDMI はケーブルの品質をかなり選ぶ模様で、何度か表示がおかしかった。

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