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編集の要約なし
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デスクトップ PC として AMD EPYC 搭載機を構築したので、選定理由も含めてまとめました。
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== 現状のユースケース ==
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Web ブラウジング
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* Youtube / ニコニコ動画
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3D ゲームはやらない、レトロを含む 2D ゲームはあり
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* 2D 格闘ゲームで低遅延は狙う
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== ハードウェア要件 ==
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=== 必須要件 ===
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多コア・多メモリにアップグレードできる
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ディスクリート GPU
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* 4K を含むマルチディスプレイ : できれば 4 つ
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* 4K120fps 対応
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* AMD FreeSync or NVIDIA G-Sync Compatible 対応
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多ポート USB
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=== 任意要件 ===
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IPMI があるといいなぁ
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コンパクトかつ静音 (スペック次第では妥協する)
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5G 以上のネットワーク インターフェース
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== コンセプト ==
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=== デスクトップ PC として導入する ===
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AI 絵の生成をやってみたい。
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=== 長期に渡って使用できる・個別にアップグレードできること ===
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申し訳ないが Socket がころころ変わりまくる Intel は NG.
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デスクトップ PC 退役後に、サーバとして余生を送らせると、長期に渡って使用できため、投資効率が良い。
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=== サーバにしたときに、多コア・多メモリ・100G NIC を搭載できるとベター ===
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ESXi : NSX-T が検証できる程度には・・・
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EVE-NG : メモリ使用量の多い VM で BGP-EVPN を組めること
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Intel DPDK : 100G NIC を挿して、Cisco Trex でトラフィック ジェネレートしたい
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* PCIe のレーン数が多く必要
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=== コンパクトかつ静音性に優れること ===
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できれば Mini-ITX で組みたいが・・・
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価格・パフォーマンスが良いなら、ある程度大きくても良し。
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自作 PC の ATX ミドルタワー サイズは NG.
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最大でも Micro-ATX マザー向けサイズのケースで。
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冷却は簡易水冷か Noctua でコストをかけて、静音性を確保する。
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=== 価格とパフォーマンスのバランスが優れていること ===
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現在使用している ThinkCentre M715q Ryzen5 2400GE Pro 4C8T の Passmark 7555 を超えること。
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6 コア以上は必須。中古で安く or ThinkCentre M75q-2 のように新品でも安い機種を選定する。
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== 選定した主要ハードウェア ==
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上記を元に選定した結果、中古の AMD EPYC を主軸にした構成とした。
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特にケースに Q500L が見つかったことで、ATX でも Mircro-ATX サイズでコンパクトになるのが大きかった。
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{| class="wikitable"
 +
|+主要部品
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!種類
 +
!メーカー
 +
!型式
 +
!スペック
 +
!備考
 +
|-
 +
|CPU
 +
|AMD
 +
|EPYC 7282
 +
|16C32T
 +
|
 +
|-
 +
|MB
 +
|SuperMicro
 +
|H11SSL or H12SSL
 +
|
 +
|
 +
|-
 +
|MEM
 +
|
 +
|DDR4
 +
|8GB or 16GB x 4
 +
|
 +
|-
 +
|GPU
 +
|NVIDIA
 +
|GeForce RTX 3060
 +
|
 +
|
 +
|-
 +
|Case
 +
|Cooler Master
 +
|Q500L
 +
|
 +
|
 +
|-
 +
|PS
 +
|
 +
|
 +
|650W
 +
|
 +
|}
 +
AI 絵は RTX3060 12G が入門向けらしいが、もっと安いのにしたかった・・・
 +
 +
== 他のハードウェアを選定しなかった理由 ==
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 +
=== Intel Core ===
 +
 +
* 12 世代の E コアに ESXi が対応していない
 +
* E コアについて、サーバ OS のプロセス スケジューリングの情報が少ない
 +
 +
* 世代ごとに Socket が変わりすぎ  中古 CPU でアップグレードしづらい
 +
 +
=== Intel Xeon ===
 +
 +
* 前回組んだのでパス
 +
** 中華マザーで安く組むとコスト パフォーマンスが良い (前にやった)
 +
* 多コア狙いだと、2 Socket = 高コスト + E-ATX or SSI-EEB のでかいケースになるのが痛い
 +
* 今後の新型のアーキテクチャが、ビッグコアで期待薄
 +
 +
=== AMD Ryzen ===
 +
 +
* ESXi に公式対応しない
 +
** HCL (Hardware Compatibility List) に Ryzen が無い
 +
** Intel NIC が無い
 +
* 新品マザーボードが高すぎる
 +
* DDR5 でコスト・帯域幅のメリットを享受できるのは、まだまだ先
 +
* PCIe のレーン数が 24 と少ない
 +
 +
=== Mini-ITX ===
 +
 +
* EPYC で Mini-ITX はキワモノで、価格が高すぎるしメモリスロットも少ない
 +
* Ryzen / EPYC Embeded も探していたが、コストパフォーマンスが良くない
 +
** マザーは高いし CPU がオンボードで交換できない
 +
 +
{| class="wikitable"
 +
|+CPU 比較まとめ (2023/11)
 +
!比較ポイント
 +
!EPYC 7282
 +
!Core-i 5
 +
14600K
 +
!Ryzen 7
 +
7800X3D
 +
|-
 +
|価格
 +
|'''17,277'''
 +
|49,800
 +
|51,307
 +
|-
 +
|コア数
 +
|'''16'''
 +
|P : 6-8
 +
E : 8-16
 +
|8
 +
|-
 +
|Passmark
 +
|29496
 +
|'''39972'''
 +
|34473
 +
|-
 +
|最大メモリ
 +
|'''2TB'''
 +
'''(コスト面で現実的なのは'''
 +
 +
'''256GB 程度)'''
 +
|192GB
 +
|128GB
 +
|-
 +
|PCIe レーン数
 +
|'''128 (4.0)'''
 +
(H11SSL は 3.0 まで)
 +
|20 (5.0)
 +
|28 (4.0)
 +
|}
 +
 
== メリット ==
 
== メリット ==
    
=== 16 コア + 64GB メモリ搭載機としては安い ===
 
=== 16 コア + 64GB メモリ搭載機としては安い ===
CPU / MB / メモリ / ケース / 電源の最小構成で 10 万円程度。
+
CPU / MB / メモリ / NVMe / ケース / 電源の最小構成で 10 万円程度。
   −
=== CPU / メモリのアップグレード パスが豊富 ===
+
=== 大量のメモリ ===
64 コア
+
8 スロットあると 8GB x 8 や 16GB x 4 のように選択肢が多く取れるし、中古の DDR4 ECC Reg が今後安くなることが見込まれる。
   −
256GB (32G x 8)
+
新品で DDR5 8 枚挿しマザーは、価格が高すぎるためパス。
 +
 
 +
=== 将来的に CPU / メモリのアップグレード パスが豊富 ===
 +
中古の CPU 32 or 64 コア・メモリ 256GB (32G x 8) を、現実的なコストで狙えるマザーボード。
 +
 
 +
それぞれ 2-3 万円くらいの市場価格に下落 + サーバに退役するタイミングで購入か。
    
=== IPMI でリモート電源 Off / On , 温度監視 ===
 
=== IPMI でリモート電源 Off / On , 温度監視 ===
 +
サーバにしたときにリモートで電源 On して検証、終了後に電源 Off できるのは大きい。
 +
 +
ここは PiKVM で代替も可能だった。
    
=== 静音性が高い ===
 
=== 静音性が高い ===
 
ここはコストをかけて Noctua メインに。通常時はほぼ無音、GPU 使用時に少し音がするくらい。
 
ここはコストをかけて Noctua メインに。通常時はほぼ無音、GPU 使用時に少し音がするくらい。
  −
   
== デメリット ==
 
== デメリット ==
    
=== そのままでは Windows11 非対応 ===
 
=== そのままでは Windows11 非対応 ===
TPM2.0 モジュール
+
EPYC 7002 世代は Windows11 に対応しているが、要 TPM2.0 モジュール追加。
    
=== 高いアイドル消費電力 ===
 
=== 高いアイドル消費電力 ===
Ryzen9 と同じくらいで 100W 程度
+
全体で 100W 程度。第 7 世代 Ryzen9 搭載機と同じくらいと考えると、EPYC だから高いというわけでは無さそう。
    
=== S3 スタンバイ非対応・起動が遅い ===
 
=== S3 スタンバイ非対応・起動が遅い ===
サーバ用 CPU / マザーゆえ致し方なし
+
サーバ用 CPU / マザーゆえ致し方なし。
 +
 
 +
=== 低いメモリの単体帯域幅 ===
 +
今どき DDR4-2133 は見たこと無い。。筆者は体感できないのでヨシ !
 +
 
 +
* DDR4-3200 ECC Reg は価格が高かった・セット品の選択肢になかった
 +
 
 +
ただクアッドチャネルで動かして 17GB/s x 4ch = 68GB/s になるので、Ryzen のデュアルチャネル DDR5-5600 65.68GB/s と同じくらいで悪くない。
 +
 
 +
== 詳細な構成 ==
 +
 
 +
=== 購入先リスト ===
 +
Amazon : 大体ここ
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 +
eBay : CPU / MB / Memory
 +
 
 +
Tsukumo : Noctua
 +
 
 +
=== 構成リスト ===
 
{| class="wikitable"
 
{| class="wikitable"
 
|+EPYC デスクトップ PC
 
|+EPYC デスクトップ PC
44行目: 256行目:  
|1
 
|1
 
| rowspan="3" |64,430
 
| rowspan="3" |64,430
|中古 eBay 3 点セット
+
| rowspan="3" |中古 eBay 3 点セット
 +
これ以外は新品
 
|-
 
|-
 
|マザー
 
|マザー
55行目: 268行目:  
M.2 Interface: 1 PCI-E 3.0 x4
 
M.2 Interface: 1 PCI-E 3.0 x4
 
|1
 
|1
|
   
|-
 
|-
 
|メモリ
 
|メモリ
66行目: 278行目:  
17GB/s
 
17GB/s
 
|4
 
|4
|
   
|-
 
|-
 
|SSD
 
|SSD
184行目: 395行目:  
|3,280
 
|3,280
 
3,080
 
3,080
|
+
|L.N.A. で回転数低下
 
|-
 
|-
 
|排気ファン
 
|排気ファン
192行目: 403行目:  
|
 
|
 
|  -
 
|  -
|Q500L 付属
+
|ケース Q500L に付属
 +
L.N.A. で回転数低下
 
|-
 
|-
 
|ファン関係
 
|ファン関係

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