「Catalyst 9000 スイッチ設計」の版間の差分
提供:hkatou_Lab
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= ハードウェア選定 = | = ハードウェア選定 = | ||
要件をお客様からヒアリング・調査し、必要な機種を選定します。以下の資料をメインに確認します。 | |||
* [https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/products/catalog/pdf/cisco-catalyst-switch-and-wireless-catalog-2021.pdf Cisco Catalyst 9000 シリーズ Cisco Catalyst スイッチ & ワイヤレス 標準カタログ] | * [https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/products/catalog/pdf/cisco-catalyst-switch-and-wireless-catalog-2021.pdf Cisco Catalyst 9000 シリーズ Cisco Catalyst スイッチ & ワイヤレス 標準カタログ] | ||
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==== ラックマウントキット ==== | ==== ラックマウントキット ==== | ||
* C9500 は奥行きがあるため、4 ポスト ラックマウント | * 特に C9500 は奥行きがあるため、4 ポスト ラックマウント キットを一緒に注文するのがおすすめです | ||
** 発注しない場合は、L 字アングルをつけてその上に設置します | ** 発注しない場合は、L 字アングルをつけてその上に設置します | ||
** ラックに合わせて長さを調節し、必要ない部分を折って使用します | |||
{| class="wikitable" | |||
|+4 ポスト ラックマウント キット | |||
!本体型式 | |||
!4P RM キット型式 | |||
!説明 | |||
|- | |||
|C9300 | |||
|4PT-KIT-T2= | |||
|Extension rails and 5 brackets for four-point mounting, includes 19-inch brackets <ref>[https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9300/hardware/install/b_c9300_hig/Installing-a-switch.html#concept_B08029DB87C94F80B163EF776AB777AD Rack-Mounting] | |||
Extension rails and 5 brackets for four-point mounting, includes 19-inch brackets (4PT-KIT-T2=)</ref> | |||
|- | |||
|C9500 | |||
|C9500-4PT-KIT= | |||
|Cisco Catalyst 9500 シリーズ用の延長レールとブラケット(4 点マウント) | |||
|- | |||
|C9500H | |||
|C9500-4PTH-KIT= | |||
|Cisco Catalyst 9500 シリーズ(ハイエンド)の延長レールとブラケット(4 点マウント) | |||
|- | |||
|C9500X | |||
|C9500X-4PTH-KIT= | |||
|Cisco Catalyst 9500X スイッチ用の延長レールとブラケット(4 点マウント) | |||
|} | |||
=== 電源 === | === 電源 === | ||
スイッチが必要なコンセントの形状を、お客様環境・DC で使用できるか確認します。 | |||
* オフィス設置だとアース無し 2P 形状のコンセントだったりするため、可能な限り 3P | * オフィス設置だとアース無し 2P 形状のコンセントだったりするため、可能な限り 3P 対応電源タップや PDU を用意してもらう | ||
* DC だと PDU が C19 コンセント形状を使用していないか | * DC だと PDU が C19 コンセント形状を使用していないか | ||
80行目: | 105行目: | ||
最大電力 + 数の PoE を動作させると、電源装置両方を使用するため、片系電源障害時に AP がおよそ半分ダウンします。 | 最大電力 + 数の PoE を動作させると、電源装置両方を使用するため、片系電源障害時に AP がおよそ半分ダウンします。 | ||
重要度に応じて、PoE 優先度を設定し重要度が高い AP は稼働させ、重要度が低い AP | 以下のような対策を考慮して設計します。 | ||
* 重要度に応じて、PoE 優先度を設定し重要度が高い AP は稼働させ、重要度が低い AP をダウンさせる | |||
* Stack Power や XPS で別筐体から電力を補填する | |||
* スイッチあたりの AP 収容台数を制限する | |||
== ポート数 == | == ポート数 == | ||
101行目: | 130行目: | ||
[https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 プラットフォームの推奨リリース] [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Recommended Releases for Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 Platforms] を参考に、採用する IOS-XE のバージョンを決定します。 | [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 プラットフォームの推奨リリース] [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/switches/catalyst-9300-series-switches/221475-recommended-releases-for-catalyst-9200-9.html Recommended Releases for Catalyst 9200/9300/9400/9500/9600 Platforms] を参考に、採用する IOS-XE のバージョンを決定します。 | ||
* | * 日本語版の情報古くて、英語版が最新となっていないかも確認します。 | ||
基本方針は以下を参考にしてください。 | 基本方針は以下を参考にしてください。 | ||
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** リビルド : 17.9.4a であれば、4a の部分を指す | ** リビルド : 17.9.4a であれば、4a の部分を指す | ||
* サポート期間が長いことを重視する場合、より新しい EMR を選択する | * サポート期間が長いことを重視する場合、より新しい EMR を選択する | ||
* | * 安定性をより重視する場合、リビルド数が多く、かつ新しいメンテナンス リリースの EMR を選択する | ||
=== 新機能を使用するためのソフトウェア選定 === | === 新機能を使用するためのソフトウェア選定 === | ||
119行目: | 148行目: | ||
* EMR で実装されていないか確認する | * EMR で実装されていないか確認する | ||
* ない場合はリスクを関係者で合意した上で SMR を採用する | * ない場合はリスクを関係者で合意した上で SMR を採用する | ||
** IOS-XE Verup 費用や、不具合調査対応の費用を見込んだ役務費用を見積もっておきます | |||
= レイヤ1 = | = レイヤ1 = | ||
275行目: | 305行目: | ||
* アップリンク ポートは、速度がより高速なポートを備える機種が多いため | * アップリンク ポートは、速度がより高速なポートを備える機種が多いため | ||
** 例) C9500-40X-2Q は 10G x 40 の通常ポートと、40G x2 のアップリンクポートを持つ | ** 例) C9500-40X-2Q は 10G x 40 の通常ポートと、40G x2 のアップリンクポートを持つ | ||
=== シングルホーム接続機器の収容 === | |||
スイッチに対して単一のケーブルで接続して冗長化しない機器は、スイッチの 1 号機にのみ接続して 2 号機の同じポートに同じ設定をして空けておくのが基本です。 | |||
1 号機で筺体障害が発生したときは、2 号機に手動で差し替えて復旧を行います。 | |||
=== ブレークアウト === | === ブレークアウト === | ||
334行目: | 369行目: | ||
== EtherChannel == | == EtherChannel == | ||
物理ポートを複数束ねて、1 | 物理ポートを複数束ねて、1 つの論理ポートとして扱う機能です。コンフィグ上では interface Port-Channel として扱われます。 | ||
スイッチポートとしても、ルーテッドポートとしても設定が可能です。 | |||
スイッチポートに設定した場合、各プロトコルは Port-channel で動作するケースが多いです。 | |||
* 例) STP | |||
* 例外) UDLD , QoS | |||
=== バッドプラクティス === | === バッドプラクティス === | ||
416行目: | 456行目: | ||
C9300 , C9300X は標準でデータスタック ポートが搭載されていますが、スタックケーブルは発注時にオプションとして注文する必要があります。 | C9300 , C9300X は標準でデータスタック ポートが搭載されていますが、スタックケーブルは発注時にオプションとして注文する必要があります。 | ||
(デフォルトは $0 | (デフォルトは $0 でオプションに含まれているはずですが、確認して発注します) | ||
* C9300 : STACK-T1-50CM | * C9300 : STACK-T1-50CM |