「VyOS と Tailscale で高速・冗長化された VPN を作る方法」の版間の差分

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ダイナミック ルーティングで、拠点間通信を冗長化できる
ダイナミック ルーティングで、拠点間通信を冗長化できる


グローバル IP が必要ない
固定・動的グローバル IP が必要ない


* 両拠点とも NAT 配下で OK
* IPsec は、少なくとも片方にグローバル IP が必要
* IPsec は、少なくとも片方にグローバル IP が必要
* Tailscale は両拠点とも NAT 配下で OK


リモートアクセス VPN も同時に構築可能
リモートアクセス VPN も同時に構築可能

2022年4月24日 (日) 08:49時点における版

目的・メリット

IPsec VPN を超える速度で、拠点間通信を暗号化できる

  • Tailscale : フレッツ IPoE <-> Nuro で 125Mbps を確認
  • IPsec : フレッツ PPPoE <-> Nuro では 50Mbps 程度

ダイナミック ルーティングで、拠点間通信を冗長化できる

固定・動的グローバル IP が必要ない

  • IPsec は、少なくとも片方にグローバル IP が必要
  • Tailscale は両拠点とも NAT 配下で OK

リモートアクセス VPN も同時に構築可能

必要なもの

x86 サーバ x2

タグ Vlan 対応 L2 スイッチ

あると良いもの

x86 サーバ x4

  • 2 拠点に 2 台ずつ設置して、物理的にも冗長化させる

タグ Vlan 対応 L3 スイッチ

構築手順

Tailscale のアカウントを作成する

  • 冗長化なし : 1 つ
  • 冗長化あり : 2 つ
    • アカウントが 1 つ + Free プランの場合、tailscale subnet router は同じプレフィックスを 1 台しか広報できない

VyOS をハイパーバイザにインストール

  • WAN 側ポートグループに DHCP や PPPoE などの Vlan を割り当て、eth4 にアサイン
  • LAN 側ポートグループにホストや L3SW の Vlan を割り当て、eth0 にアサイン
  • VyOS の CD-ROM をマウントして起動、install image で VM の HDD へインストール

VyOS をインターネットに接続する設定を行う

VyOS に Tailscale をインストールする

  • VyOS 1.4 の場合、ベースとなる Linux[1] Debian 11 Bullseye の手順を使用する
  • VyOS の CLI から、直接 bash shell のコマンドを投入可能
  • これはインストール直後に行ったほうが良い
    • VyOS 設定後に tailscale をインストールすると、VyOS が正常に動作しなくなる場合があった

VyOS を再起動

VyOS で WAN 側ルーティングを設定する

  • PPPoE や DHCP などでインターネットに接続し、tailscale を動作可能にする

VyOS で tailscale を起動する

VyOS で WAN 側 VPN にルーティングを設定する

  • 冗長化しない場合は、スタティックルーティングで OK
  • 冗長化する場合は、BGP でダイナミックルーティングさせる

VyOS で LAN 側にルーティングを設定する

  • ホストを直接収容する場合 : VRRP で冗長化する
  • LAN 側に L3 スイッチがある場合 : OSPF / BGP で冗長化する


TIPS

tailscale の subnet router は、有効化時に VyOS の動作に影響がある

  • 2 台のルータで同じプレフィックスを advetise-routes すると、片方は通信できない
    • subnet router 冗長化は有料プランのため、Free プランだとこの動作となる模様
    • LAN 側の OSPF も止まる

リファレンス

100台まで無料のVPNサービス「tailscale」、リンクだけでマシンのシェアも可能!?

引用

  1. 2021-06-25 T3641 (feature): Upgrade base system from Debian Buster -> Debian Bullseye