38行目: |
38行目: |
| === 実機や仮想環境で挙動を確認 === | | === 実機や仮想環境で挙動を確認 === |
| 考えたとおりには動きません。設定したとおりに動きます。 | | 考えたとおりには動きません。設定したとおりに動きます。 |
| + | |
| + | 設定差分確認は、動作を確認したことになりません。 |
| + | |
| + | Cisco であれば show コマンドで設定した機能が動作しているか確認します。 |
| | | |
| === 置換は慎重に、でも多用 === | | === 置換は慎重に、でも多用 === |
44行目: |
48行目: |
| * コンフィグを投入することによる機器の動作を知らない | | * コンフィグを投入することによる機器の動作を知らない |
| | | |
− | * わかっていないことがわかっていない | + | * '''わかっていないことがわかっていない''' |
| | | |
| * 何が正しいコンフィグか判断できない = 異常があっても気づけない | | * 何が正しいコンフィグか判断できない = 異常があっても気づけない |
55行目: |
59行目: |
| * 差分確認をインターフェースの 1/0/x と 2/0/x で取るなど | | * 差分確認をインターフェースの 1/0/x と 2/0/x で取るなど |
| | | |
− | === 相談相手は 3 つしかありません 以下の順で相談すると信頼性が高いコンフィグに === | + | === 相談相手は 3 つしかありません 以下の順で相談すると信頼性が高いコンフィグにできます === |
| | | |
| * ドキュメント ('''特にコンフィギュレーションガイド''') | | * ドキュメント ('''特にコンフィギュレーションガイド''') |
| * 実機・仮想環境 | | * 実機・仮想環境 |
| * 人 | | * 人 |
| + | 要件次第ですが、コンフィグは厳密に作成できるものです。 |
| + | |
| + | 人の曖昧な回答よりも、実機で動くか確認したほうが良いケースが多いです。 |
| | | |
| === 確認は機械自身にさせましょう === | | === 確認は機械自身にさせましょう === |
65行目: |
72行目: |
| | | |
| == 質問の仕方 == | | == 質問の仕方 == |
− | 人の回答はアドバイスに過ぎませんが、'''機械の回答は「答えそのもの」'''を教えてくれます。 | + | 人の回答はアドバイスに過ぎませんが、'''機械の回答 (設定投入や試験) は「答えそのもの」'''を教えてくれます。 |
| | | |
| 人に聞くのは、「方向性に迷った時」など、曖昧さが含まれる疑問があるときに効果が大きいです。 | | 人に聞くのは、「方向性に迷った時」など、曖昧さが含まれる疑問があるときに効果が大きいです。 |
| + | |
| + | * 刺激的な言い方をすると、「機械でカンニングし放題」 |
| | | |
| === コンフィギュレーションガイドに聞く === | | === コンフィギュレーションガイドに聞く === |
82行目: |
91行目: |
| | | |
| 通常検証機であっても、人より精度が高いです。 | | 通常検証機であっても、人より精度が高いです。 |
| + | |
| + | 機械は検証の仕方などは教えてくれないため、自分が何がわかっていないか把握すると良いでしょう。 |
| | | |
| === 人に聞く === | | === 人に聞く === |
97行目: |
108行目: |
| === エビデンスを取得しましょう === | | === エビデンスを取得しましょう === |
| 作成したコンフィグについて、動作確認に使う show コマンドを調べましょう。 | | 作成したコンフィグについて、動作確認に使う show コマンドを調べましょう。 |
| + | |
| + | === テスト駆動コンフィグ === |
| + | テストを実施しながら設定変更しましょう。 |
| + | |
| + | 例えば、新規 IP を設定する前から新しい IP 宛に ping を repeat で打ちっぱなしにして、設定変更後に疎通が取れるか確認します。 |
| + | |
| + | 新規 IP を設定したけどルーティング設定を追加し忘れたときなど、足りない設定が無いかどうか、リアルタイムに確認できます。 |
| + | |
| + | * ソフトウェア開発の方式として、テスト駆動開発という手法があるため、これを真似たものです |
| | | |
| == コンフィグ投入 == | | == コンフィグ投入 == |
− | 投入するコマンドは、追加になりますか ? 削除になりますか ? 変更になりますか ?
| + | 投入するコンフィグは、追加になりますか ? 削除になりますか ? 変更になりますか ? |
| | | |
| === 追加 === | | === 追加 === |
113行目: |
133行目: |
| | | |
| == コンフィグ変更の例 == | | == コンフィグ変更の例 == |
− | 昨今 Ansible で出てくる、冪等性 (= 何度やっても同じ結果になる) を確保できる投入コンフィグを作成するのがおすすめです。 | + | 昨今 Ansible で出てくる、冪等性 (= 何度やっても同じ結果になる) を確保できる投入コンフィグを作成するのを推奨します。 |
| + | |
| + | 既存のコンフィグを把握していないと、正しいかどうかわからない投入コンフィグは、レビュー時のコストがかなり高くなってしまいます。 |
| | | |
| === バッドプラクティス === | | === バッドプラクティス === |
216行目: |
238行目: |
| </syntaxhighlight>'''PACL , RACL などで使っている場合、障害になる可能性大'''です。 | | </syntaxhighlight>'''PACL , RACL などで使っている場合、障害になる可能性大'''です。 |
| | | |
− | '''通常 Access-list は行単位で削除できない'''ため、コンソール経由の設定変更や新規番号に入れ替えて設定変更を行います。 | + | '''通常 Access-list は行単位で削除できない'''ため、コンソール経由の設定変更や新規 ACL に入れ替えて設定変更を行います。 |
| | | |
| === 削除例 2 === | | === 削除例 2 === |
268行目: |
290行目: |
| access-list 100 permit ip host 10.0.0.1 host 192.168.0.1 | | access-list 100 permit ip host 10.0.0.1 host 192.168.0.1 |
| access-list 100 permit ip host 10.0.0.3 host 192.168.0.3 | | access-list 100 permit ip host 10.0.0.3 host 192.168.0.3 |
− | - .2 が正常に削除された | + | - .2 のエントリが正常に削除された |
| | | |
| | | |
293行目: |
315行目: |
| 保守交換、コンフィグ流用時などには、よく確認する必要があります。 | | 保守交換、コンフィグ流用時などには、よく確認する必要があります。 |
| | | |
− | キャパシティ変更系・Stack 系・VSS 系のコマンドは、ROMMON に書き込まれるため、show running-config に出てこない場合が多いです。 | + | TCAM キャパシティ変更系・Stack 系・VSS 系のコマンドは、ROMMON に書き込まれるため、show running-config に出てこない場合が多いです。 |
| | | |
| === Catalyst 2k / 3k === | | === Catalyst 2k / 3k === |
320行目: |
342行目: |
| | | |
| * show crypto key <key_name> rsa で確認 | | * show crypto key <key_name> rsa で確認 |
− | * 実際に SSH 接続できるか、確認したほうが良い | + | * show running-config に出ないため、実際に SSH 接続できるか、確認したほうが良い |
| | | |
| == 有効にするために reload が必要な設定 == | | == 有効にするために reload が必要な設定 == |
326行目: |
348行目: |
| | | |
| コンフィギュレーション ガイドをよく確認する必要があります。 | | コンフィギュレーション ガイドをよく確認する必要があります。 |
| + | |
| + | 別途ページにまとめていますので、参照してみてください。 |
| + | |
| + | * 参考 : [[設定に再起動が必要なコンフィグまとめ]] |
| | | |
| === Catalyst 2k / 3k === | | === Catalyst 2k / 3k === |
343行目: |
369行目: |
| | | |
| * show mls cef maximum-routes で確認 | | * show mls cef maximum-routes で確認 |
− |
| |
− | 参考 : [[設定に再起動が必要なコンフィグまとめ]]
| |
| | | |
| == 作成手段 == | | == 作成手段 == |
362行目: |
386行目: |
| * コマンドリファレンス | | * コマンドリファレンス |
| * リリースノート | | * リリースノート |
− |
| |
− | Google で検索したり、他の案件して見つかったコンフィグを、'''内容がわからないまま流用しない'''こと。
| |
− |
| |
− | * 障害になった時に、お客様へ説明できません
| |
− | * 機器のマニュアルくらい見ろよ・・・と思われてしまう
| |
− |
| |
− | * 「Google で調べた情報を設定しました」「他の案件のコンフィグからコピペしました」 -> 設定した人の責任になり、めちゃくちゃ怒られます
| |
− | * 「コンフィギュレーションガイドの通りに設定しましたが、S/W 不具合でトラフィックが失われました」 -> S/W 不具合の責任
| |
− |
| |
− | Google の検索結果はあくまで参考に、コンフィギュレーション ガイドを尊重します。
| |
| | | |
| == コピー & ペースト == | | == コピー & ペースト == |
379行目: |
393行目: |
| | | |
| * OS が同じなら良いですが、特に別メーカーだと使えません | | * OS が同じなら良いですが、特に別メーカーだと使えません |
| + | * 実装変更される機能は、投入できません |
| + | ** 例) NetFlow -> Flexible NetFlow |
| | | |
| === 新規機器のデフォルト コンフィグからコピペ === | | === 新規機器のデフォルト コンフィグからコピペ === |
| + | |
| + | * ポート番号などを把握するのに、デフォルト コンフィグが便利です |
| | | |
| === 実機・仮想環境で投入した結果のコンフィグからコピペ === | | === 実機・仮想環境で投入した結果のコンフィグからコピペ === |
| + | |
| + | * かなり精度の高いやり方です |
| | | |
| === コンフィギュレーション ガイドのコンフィグからコピペ === | | === コンフィギュレーション ガイドのコンフィグからコピペ === |
388行目: |
408行目: |
| == バッドプラクティス例 == | | == バッドプラクティス例 == |
| | | |
− | === 作業品質が低いエンジニアの例 === | + | === 作業品質が低いコンフィグの例 === |
− | レビュアーとして他人のコンフィグをレビューする場合、show running-config と投入コンフィグで差分が多く出るコンフィグを作成する人には、気をつけたほうが良いでしょう。 | + | レビュアーとして他人のコンフィグをレビューする場合、show running-config と投入コンフィグで差分が多く出るコンフィグには、気をつけたほうが良いでしょう。 |
| | | |
| * 大文字と小文字が異なる、スペースの数が不適切 | | * 大文字と小文字が異なる、スペースの数が不適切 |
395行目: |
415行目: |
| *** 誤 : Gigabit , Ethernet の頭が小文字になっている | | *** 誤 : Gigabit , Ethernet の頭が小文字になっている |
| *** 誤 : net と 1/ の間にスペースがある | | *** 誤 : net と 1/ の間にスペースがある |
| + | ** 手打ちしている可能性大 |
| * インデントされたスペースの数が異なる | | * インデントされたスペースの数が異なる |
− | ** Winmerge で差分を取ったときに差が大量に出てしまう | + | ** Winmerge で差分を取ったときに差分が大量に出てしまう |
| * show running-config と投入順番が異なる | | * show running-config と投入順番が異なる |
| ** ACL 定義後に PACL を設定するなど、あえてやる場合もあります | | ** ACL 定義後に PACL を設定するなど、あえてやる場合もあります |
402行目: |
423行目: |
| | | |
| 1 回のレビューで 5 回以上必要ない差分が出るような人は、'''作業が雑だな'''、と筆者は判断します。 | | 1 回のレビューで 5 回以上必要ない差分が出るような人は、'''作業が雑だな'''、と筆者は判断します。 |
| + | |
| + | === 悪いコピペ === |
| + | Google で検索したり、他の案件して見つかったコンフィグを、'''内容がわからないまま流用してしまう'''。 |
| + | |
| + | * 障害になった時に、お客様へ説明できません / 障害を修正できません |
| + | * 機器のマニュアルくらい見ろよ・・・と思われてしまう |
| + | |
| + | * 「Google で調べた情報を設定しました」「他の案件のコンフィグからコピペしました」 -> 設定した人の責任になり、めちゃくちゃ怒られます |
| + | * 「コンフィギュレーションガイドの通りに設定しましたが、S/W 不具合でトラフィックが失われました」 -> S/W 不具合 (=Cisco) の責任 or 検証していない NIer の責任 |
| + | |
| + | Google の検索結果はあくまで参考に、コンフィギュレーション ガイドを尊重します。 |
| | | |
| == ツール == | | == ツール == |
412行目: |
444行目: |
| * 記録した動作を繰り返し実施できる、'''マクロ'''機能 | | * 記録した動作を繰り返し実施できる、'''マクロ'''機能 |
| | | |
− | 筆者は MKEditor を使用しています。(マクロ機能は使っていません) | + | 筆者は MKEditor を使用しています。マクロ機能は使っていません。 |
| | | |
| 最近は Cisco IOS 用のシンタックス ハイライトが手軽にインストールできる、Visual Studio Code が良さそうです。 | | 最近は Cisco IOS 用のシンタックス ハイライトが手軽にインストールできる、Visual Studio Code が良さそうです。 |
424行目: |
456行目: |
| STP の挙動をアニメーションで確認できます。 | | STP の挙動をアニメーションで確認できます。 |
| | | |
− | Java なので、最近はインストールしづらいですね。 | + | Java なので、最近はインストールしづらいです。 |
| | | |
| == 置換と正規表現 == | | == 置換と正規表現 == |
449行目: |
481行目: |
| | | |
| === ルータ === | | === ルータ === |
− | インターフェースはシャットダウンされています。
| + | インターフェースはデフォルトでシャットダウンされています。 |
| | | |
| === スイッチ === | | === スイッチ === |
| | | |
− | ==== Catalyst 2k / 3k / 4k : ==== | + | ==== Catalyst 2k / 3k / 4k / 9200 / 9300 <ref>Interface and Hardware Components Configuration Guide, Cisco IOS XE Bengaluru 17.6.x (Catalyst 9300 Switches) |
| + | |
| + | [https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9300/software/release/17-6/configuration_guide/int_hw/b_176_int_and_hw_9300_cg/configuring_interface_characteristics.html#concept_hhl_zbr_b1b Default Ethernet Interface Configuration] |
| + | |
| + | Port enable state |
| + | |
| + | All ports are enabled.</ref> : ==== |
| スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。 | | スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。 |
| | | |
464行目: |
502行目: |
| | | |
| * 投入コンフィグを作成する場合、no shutdown が必要 | | * 投入コンフィグを作成する場合、no shutdown が必要 |
| + | |
| + | ==== Catalyst 9500 <ref name=":0">Interface and Hardware Components Configuration Guide, Cisco IOS XE Fuji 16.9.x (Catalyst 9500 Switches) |
| + | |
| + | [https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9500/software/release/16-9/configuration_guide/int_hw/b_169_int_and_hw_9500_cg/configuring_interface_characteristics.html#concept_hhl_zbr_b1b Default Ethernet Interface Configuration] |
| + | |
| + | '''Operating mode''' |
| + | |
| + | Layer 3 or routed port for C9500-32C, C9500-32QC, C9500-48Y4C, and C9500-24Y4C models of the Cisco Catalyst 9500 Series Switches |
| + | |
| + | '''Port enable state''' |
| + | |
| + | All ports are enabled.</ref> : ==== |
| + | スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。 |
| + | |
| + | インターフェースは有効になっています。 |
| + | |
| + | ==== Catalyst 9500 ハイパフォーマンス -16.11 以前 <ref name=":0" /> : ==== |
| + | ルーテッドポートで Vlan は割り当てられていません。 |
| + | |
| + | インターフェースは有効になっています。 |
| + | |
| + | ==== Catalyst 9500 ハイパフォーマンス 16.11.1 以降 <ref>Release Notes for Cisco Catalyst 9500 Series Switches, Cisco IOS XE Gibraltar 16.11.x |
| + | |
| + | [https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9500/software/release/16-11/release_notes/ol-16-11-9500.html#task_wfn_vrl_ghb Changing the Default Interface and Upgrading or Downgrading in Install Mode (for Cisco Catalyst 9500 Series Switches - High Performance Only)] |
| + | |
| + | '''Purpose''' |
| + | |
| + | Starting in Cisco IOS XE Gibraltar 16.11.1, the above mentioned devices will bootup with interfaces in the default Layer 2 state. In all earlier releases, the default is Layer 3. |
| + | |
| + | '''Reason for this Change''' |
| + | |
| + | The default interface is changed to Layer 2, to enable day 0 discovery when using Cisco Digital Network Architecture (DNA) Center (or Cisco DNA Center).</ref> : ==== |
| + | スイッチポートで Vlan1 が割り当てられています。 |
| + | |
| + | インターフェースは有効になっています。 |
| | | |
| === 投入コンフィグは、デフォルト コンフィグを考慮して作成します === | | === 投入コンフィグは、デフォルト コンフィグを考慮して作成します === |
500行目: |
573行目: |
| プラットフォーム非依存のプロトコルは、Cisco IOS の場合、共通のコードを使用しており、挙動も同じになる場合が多いです。 | | プラットフォーム非依存のプロトコルは、Cisco IOS の場合、共通のコードを使用しており、挙動も同じになる場合が多いです。 |
| | | |
− | 共通のコードからマージするタイミングによるため、一緒にならない場合もあります。
| + | 共通のコードから機種ごとのコードへマージするタイミングによるため、一緒にならない場合もあります。 |
| | | |
| ルーティングプロトコルの場合、スイッチよりもルータのほうが高機能なケースが多いです。 | | ルーティングプロトコルの場合、スイッチよりもルータのほうが高機能なケースが多いです。 |
| | | |
− | * 例) Catalyst 9500 スイッチは BGP PIC-Edge に対応しません | + | * 例) Catalyst 9500 スイッチは BGP PIC-Edge に対応しません <ref>[https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst9500/software/release/16-11/release_notes/ol-16-11-9500.html#concept_gyh_m21_mgb__unsupp-1611x-9500 Unsupported Features—Cisco Catalyst 9500 Series Switches] |
| + | |
| + | Border Gateway Protocol (BGP) Additional Paths</ref> |
| | | |
| === IOS と NX-OS === | | === IOS と NX-OS === |
512行目: |
587行目: |
| Winmerge で差分比較を行い、コンフィグの妥当性を確認、有識者を交えてレビューを行います。 | | Winmerge で差分比較を行い、コンフィグの妥当性を確認、有識者を交えてレビューを行います。 |
| | | |
− | 医者で言う症例カンファレンスですね。
| + | 医療で言う症例カンファレンスに該当します。 |
| | | |
| === 実績のある、類似案件のコンフィグと比較 === | | === 実績のある、類似案件のコンフィグと比較 === |
529行目: |
604行目: |
| </syntaxhighlight>机上作成時のクオリティをアップさせます。 | | </syntaxhighlight>机上作成時のクオリティをアップさせます。 |
| | | |
− | L2SW のコンフィグを多数作成する場合、理想的には jinja2 テンプレートから .csv のパラメータシートを読み込んでコンフィグを生成させると良いです。 | + | L2SW のコンフィグを多数作成する場合、jinja2 テンプレートから .csv のパラメータシートを読み込んでコンフィグを生成させる、などの方法を用いると生成もレビューも楽をできて良いです。 |
| | | |
| === Stack / VSS で 1 号機と 2 号機のポートを比較 === | | === Stack / VSS で 1 号機と 2 号機のポートを比較 === |
579行目: |
654行目: |
| </syntaxhighlight>上記の例では Port-Channel 番号は同一なのが正しく、description は異なるのが正しいです。 | | </syntaxhighlight>上記の例では Port-Channel 番号は同一なのが正しく、description は異なるのが正しいです。 |
| | | |
− | 同一が正しいのか、異なるのが正しいのか、判断できるようになりましょう。
| + | 同一が正しいのか、異なるのが正しいのか、気付ける + 判断できるようになりましょう。 |
| | | |
| == インターフェース コンフィグの TIPS == | | == インターフェース コンフィグの TIPS == |
| | | |
| === Catalyst 2k / 3k は、provision コマンドでインターフェース コンフィグを作成できます === | | === Catalyst 2k / 3k は、provision コマンドでインターフェース コンフィグを作成できます === |
− | Catalyst 2k / 3k の場合は、provision コマンドを使用することで、指定する SKU のインターフェース コンフィグを事前投入することができます。 | + | Catalyst 2k / 3k の場合は、provision コマンドを使用することで、指定する SKU (=型式) のインターフェース コンフィグを事前投入することができます。 |
| | | |
| ラボの機器で provision して投入コンフィグを作成、実機が届いたら投入することで、事前に実機で答え合わせした上で、投入コンフィグを作成できます。 | | ラボの機器で provision して投入コンフィグを作成、実機が届いたら投入することで、事前に実機で答え合わせした上で、投入コンフィグを作成できます。 |
| | | |
− | 例えば Catalyst 3850 は以下の SKU のコンフィグを作成可能です。<syntaxhighlight lang="diff"> | + | 例えば Catalyst 3850 + IOS-XE 16.12.x は以下の SKU のコンフィグを作成可能です。<syntaxhighlight lang="diff"> |
| switch(config)#switch 3 pro | | switch(config)#switch 3 pro |
| switch(config)#switch 3 provision ? | | switch(config)#switch 3 provision ? |
650行目: |
725行目: |
| | | |
| </syntaxhighlight>アップリンク モジュールのポート番号も、搭載しなくても show running-config に表示されます。 | | </syntaxhighlight>アップリンク モジュールのポート番号も、搭載しなくても show running-config に表示されます。 |
| + | |
| + | == スタティック ルーティングのベスト プラクティス == |
| + | |
| + | === name オプション === |
| + | スタティックルートには、name オプションを付けましょう。筆者は宛先の機器名を付与しています。 |
| + | |
| + | メリットとしては変更や削除をしやすくなる点が挙げられます。影響を受ける機器がコンフィグから読み取れるためです。 |
| + | |
| + | ==== name オプション例 ==== |
| + | <syntaxhighlight lang="diff"> |
| + | ip route 10.0.0.1 255.255.255.255 172.16.0.1 name L3SW_Lo0 |
| + | </syntaxhighlight>対向側の L3SW の Lo0 が変更や削除になった場合、このルートを持つ機器でも変更しなければならないことがわかります。 |
| + | |
| + | === next-hop と送信元インターフェース名指定 === |
| + | next-hop と送信元インターフェースを元に、送信元インターフェースが決定されます。 |
| + | |
| + | 両方設定するのが一番良いですが、インターフェースの指定は面倒なため、next-hop のみ設定する事例が多いです。 |
| + | |
| + | next-hop のみ指定する場合、再帰検索で next-hop を解決しようとしないか、把握しなければなりません。(後述のバッドプラクティスを参照) |
| + | |
| + | == スタティック ルーティングのバッド プラクティス == |
| + | |
| + | === 送信元インターフェース名のみを指定 === |
| + | next-hop と送信元インターフェースを元に、送信元インターフェースが決定されます。 |
| + | |
| + | 一見インターフェースを指定すれば良いように思えますが、基本的に使用するべきではありません。 |
| + | |
| + | next-hop を指定しないと、どの IP (=ルータ) 宛にパケットを送信しないといけないかわかりません。 |
| + | |
| + | このため、送信元インターフェースに多数の ARP エントリが登録されてしまい、CPU 負荷が高騰します。 |
| + | |
| + | * 参考 : [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/routers/7500-series-routers/41180-highcpu-processes.html プロセスによって CPU 使用率が高くなる場合のトラブルシューティング] |
| + | |
| + | ありがちな設定としては、デフォルトルートに WAN インターフェースのみを指定してしまうケースがあります。 |
| + | |
| + | PPPoE など、ARP を使用しない場合にはむしろインターフェース指定が一般的なため、違いを把握する必要があります。 |
| + | |
| + | * 参考 : [https://community.cisco.com/t5/tkb-%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9-%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/pppoe-%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E4%BE%8B/ta-p/3166456 PPPoE クライアントの設定例] |
| + | |
| + | === next-hop のみを指定 === |
| + | next-hop のみを指定した場合、冗長切替時に想定外の動作をするケースがあります。 |
| + | |
| + | 例えば主系インターフェース切断で、従系インターフェースのフローティング ルートに切り替えたいケースを想定します。 |
| + | |
| + | 主系断したものの、別のスタティックルートにより主系ルートの next-hop が再帰検索されてしまい、想定通りルートが切り替わらない場合があります。 |
| + | |
| + | 対策としては next-hop と主系インターフェース名を、スタティックルートに設定する、となります。 |
| + | |
| + | * 詳細 : [https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/dial-access/floating-static-route/118263-technote-nexthop-00.html スタティックルートのネクストホップ IP アドレスの設定] |
| | | |
| == 文字列のバッドプラクティス == | | == 文字列のバッドプラクティス == |
656行目: |
780行目: |
| ip access-list extended <名前> など、任意の文字列を使用できる箇所で、見間違える文字を使用してしまうケースです。 | | ip access-list extended <名前> など、任意の文字列を使用できる箇所で、見間違える文字を使用してしまうケースです。 |
| | | |
− | 設計書でルール化して、どちらか片方しか使わなくするなどの対応を取ります
| + | 設計書でルール化して、どちらか片方しか使わなくするなどの対応を取ります。 |
| | | |
| === show run | in <name> で、名前が正しく定義・適用されているか確認します === | | === show run | in <name> で、名前が正しく定義・適用されているか確認します === |
688行目: |
812行目: |
| | | |
| 2023/12/12 provision コマンドについて追記 | | 2023/12/12 provision コマンドについて追記 |
| + | |
| + | 2024/01/30 スタティックルートについて追記 |
| | | |
| == リファレンス == | | == リファレンス == |